第3話 まーさんは背中かきがすき

僕が夕ご飯後、体にフィットするソファーでダラダラしてると、まーさんがてけてけと寄ってくる時がよくある。


僕は知っている。

その時の5割は背中がかゆい時だ。かいて欲しくてタイミングを狙ってやってくる。

……もしかしたら7割かもしれない。それくらいの高確率。

まーさんは僕に背中をかかれるのが大好きだ。


僕の手を背中に持っていき

“かいてー”

と巻きついてくる。


とりあえず少しだけ指を動かしてあげると喜んで

“はぁーー。しあわせ”とか

“もっと!もっと!”

とはしゃぎ出す。大変嬉しそうだ。


でも、テキトーにかいていると

“ねぇーー!ちゃんとかいてよー”

と文句が飛んでくる。

かいてもらってるのに、背中かきジャッジメントが大変厳しい。


まーさんは、肌が弱いので背中をかくのは長い時間は難しい。


だからなのか、いつもとても真剣だ。

いかに無駄なく、かいてほしいところをかいてもらえるか。

考えて、指示をだし、動いてくる。

僕の上で容赦なく動いてくるので、頭突きされそうでちょっと怖い。


まーさんの夢は、背中をかいてもらいながら寝ることらしい。

こんなに背中をかかれるのが好きな人がいるのだなぁ。


めんどくさい時も多々あるけれど、あんだけ嬉しそうにされたらかかずにはいられない。


そんなこと考えてたら、まーさんがソロリソロリと近付いてきてる気配がする。


この感じは、9割かいて欲しい時。

今日もあの幸せな顔が見れるのかな。







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