勇者の育成係に任命されました
茜カナコ
第1話
「ここ、どこだよ」
結城司は、あたりを見回した。
「確か俺、会社帰りに女子高生が車道にフラフラって飛び出したのを助けたんだよな」
司は頭をグシャグシャとかきながら、朧げな記憶をたどろうとした。
「勇者教育係様?」
鈴を転がしたような声がした。
声の方を見ると、16歳くらいの美少女が、薄いヴェールだけを身に付けて司を見ている。
「あなたは?」
「私はミクル=ユリサス。勇者候補生の1人です」
ミクルの言葉を聞き、司は自己紹介をした。
「俺は結城司。28歳、、、」
司はそこまで言って、自分の声が少し高くなっていることに気づいた。
部屋には全身が映る鏡があった。
そこに映る司は、下着姿で、何より若かった。
18歳くらいに見える。
司は戸惑いながらもミクルに聞いた。
「ここはどこですか?」
「シラヌイの宮殿です」
ミクルは話し続けた。
「私が召喚魔法を使ったら、あなたがここに現れたんです」
「魔法!?」
司は驚いた。
どうやらここは異世界らしい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます