第八十三話

「これよりリュート様の未来のお嫁さん会議を始めたいと思います!いえーい!」


あの戦いから数日後、アリアはメモをした人物達を城の一室に集めていた


「いえーい!」


謎に乗り気のマリン


「…なにこれ?」


困惑気味のイリス


「リュートのお嫁さん…!」


「…お兄ちゃん…ふふ…」


意識が遠い所へいったサラとミリシャ


「…沢山いるのですわ…」


人数の多さに戦慄するエリス


「…!」


よく分かっていないユーナ


「ライバル多すぎね?」


イリスと同じく困惑するレディッサ


「何故私まで…」


どことなく嫌な予感がするカレン


「ごほん、会議の進行役はアリアが努めさせてもらいます。皆さんよろしくお願いします」


「で?ここにいる奴ら全員がリュートの妻になるってことか?」


レディッサが聞く


「…多分そうなるでしょう」


「流石に多すぎませんの?」


エリスは困惑している


「た、確かに多い感じはしますが皆さんリュート様の事好きなんですよね?」


「「「…」」」


ユーナ以外皆一斉に顔を伏せる、ユーナは?マークを出していた


「調べはついてます」


「で、でもこんな多かったらリュートだって皆を愛すなんて無理じゃない…?」


「そうだぜ?リュートは1人、平等にこんな人数愛せるわけないって」


イリスとレディッサは不可能だとアリアに反論する


「リュート様は大丈夫です!あの人を誰だと思っているんですか?世界を救う勇者なのですよ!」


「…でもなぁ…」


「あの私別に坊っちゃまをそんな風に思ってるわけじゃ…」


「カレンさん…耳…触らせてましたよね…?」


「…!何故それを?!」


「ふふ…言ったでしょう調べはついてると、そして同じエルフとしてあの行動がどういう意味かも知ってますよ?」


「あ、あれは…」


「ただの主人ってだけで耳を触らせたりしますかねぇ…?」


「…ぐぬぬ」


悔しそうに顔を伏せるカレン


「とにかく、リュート様はどんなに人数が多くても平等に愛してくれます!あの人なら…きっと」


「「「…」」」


皆が黙る…きっと皆悩んでいるのだろう


「私…リュートがいいならお嫁さんが沢山でもいいよ」


「サラちゃん…」


「多分…これからリュート…沢山危険な目にあったり辛い目にあうと思うの…」


「「…」」


「だから心の支えが必要だと思う…リュートには。それに支えは多い方がいいでしょ?アリア姉の言う通りリュートなら皆を平等に愛してくれるよ絶対」


サラが賛成した


「…私も…賛成」


「私は元々賛成だわ」


「…むむ…まぁリュートなら愛してくれそうだし…いいよ…私も賛成」


ミリシャ、マリン、イリスも賛成する


「レディッサ様とエリス様はどうします?」


「ぐむむ…し、しょうがねぇなぁ!オレも賛成だ!ぬ、抜けがけなんてするなよな!」


「…勇者ならこれぐらい全部包み込んでくれますわよね…私も賛成ですわ」


どちらも賛成した、残りは…


「カレンさんとユーナさんですね」


「…うう…私は、もう少しだけ待って貰えますか?」


「ええ、いいですよ」


「すみません…」


「大丈夫です、それに何か事情があるんでしょう?」


「…はい」


「私達は何時でも待ってますから、それと…リュート様は貴方も必要としてることだけ知ってもらえればいいです」


「私を…坊っちゃまが…」


「はい、そしたら…ユーナさんですが」


「…?」


まだよく分かっていないユーナ


「うーん…ゆ、ユーナさんはもし、リュート様を好きになったら言ってくださいね?」


「…」


頷くユーナ


「ではリュート様のお嫁さん会議を終了します!」


「そういやこの事はリュート知ってるの?」


「いえ、知りませんよ」


「ええ…それ大丈夫なのか?」


「だ、大丈夫でしょう多分…リュート様を信じましょう」


こうしてリュートの知らぬ間に未来の妻団が結成されたのであった



その頃リュートは…


「あー…体中が痛い…」


『無茶しすぎましたね』


「なれない魔力瞬進を使いすぎたな」


『どんまいです…ぷふ…』


「笑ったな?治ったら許さないぞ」


『それよりリュート様も罪な人ですね、あんなに女性を惚れさせて』


「なんのこと?」


マリン姉ちゃんとアリア?あとイリスか、そりゃ…ありがたい事だけど…確かに罪かもな


「また罪を犯したのか…俺」


死んだら地獄に落ちそう…


『リュート様があの存在を知った時どのような顔をするか見ものですね』


「な、なんの事だ?」


『さぁ、なんのことでしょう』


「教えてくれよー」


『騒ぐと痛みますよ』


「うぐ…ああ…早く治らないかなー」


流石の光魔法でも魔法の使いすぎによる筋肉痛は治らなかったらしい


「暇だしステータス見よう…」


『ステータスの出番が増えて私は嬉しい限りです』


名前 リュート・レギオス


レベル:2


職業 A級冒険者


称号 勇者・転生者・強欲の化身・元魔王


適性 光・闇


スキル:肩代わり・無限の可能性


体力 超凄い


魔力 超超凄い


力 凄い


防御力 超凄い


速さ 超凄く速い


女神の祝福一覧


魔力感知・補助精霊・魔法詠唱短縮



おおーレベルが2になってる!それで祝福が1つ増えてるじゃん!やったね


『魔法詠唱短縮は魔法名を言うだけで発動するみたいですね』


めちゃくちゃ便利…このまま詠唱破棄とか来ないかな


それと称号の薄情者が消えてる!これが1番嬉しいまであるぞ


『最近ステータスの出番が多いですからね、無くしておきましたよ』


ありがとう…これからはステータスをこまめに見るよ


『それでいいのです』


あの出来れば強欲の化身も消して頂けたら…


『女たらしにはこれがお似合いです』


誰が女たらしじゃ!違うよ!


え…ち、違うよね



『鈍感男も追加されたいですか?』


すみませんそれだけはやめてください



俺は筋肉痛に悩ませられながらステさんと戯れて時間を潰していった。



これから始まる勇者の物語に決意と覚悟を胸に…











ハーレム系が苦手な方は申し訳ないです、やはり皆がハッピーな物語を描きたかったのでこうしました。


さてこれにて三章は終了です、ここまで読んで頂きありがとうございました!感想・レビューをしていただいたらモチベが上がるので嬉しいです!

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