第二章 冒険者編
第二十六話
何とか訓練を乗り切り部屋に戻ろうとするとロディ先生に呼び止められた
「リュート君ちょといいかい」
「はい、なんでしょう?」
「最近の君の実力を見ててね思ったんだ、もうここで教える事は殆ど無いんじゃないかってね」
「えっ、そんな…」
「ステータスはこれから戦っていく内に自然と上がるし、武器の扱いも君はほぼ全て不自由なく使える」
「それは、そうですけど…」
「だから後君に足りないのは一つだけ、実戦の経験だ」
「実戦の経験…?」
「ああ、だから陛下に許可を貰って君には冒険者になってもらおうと思う」
「冒険者?!」
「ああ、これから君はこの城を出て冒険者として実戦の経験を培ってもらうよ」
「な、なんだってー?!」
数日後
やぁ!城から追い出されたリュートだよ!やったね!
いや洒落にならんわ!!ちくしょう!
いきなり冒険者になってA級になるまで帰ってきちゃダメだよってなんやねん!それにお金も銀貨5枚て!
あっお金の単位は
銅貨1枚 100円
銀貨1枚 1000円
金貨1枚 1万円
神聖金貨1枚 100万円
女神金貨1枚 1000万円
だと思うよ多分、ありきたりな良くある設定だね
いやここの物価知らないけど子供に5000円持たせて追い出すってこの国の子供の扱い酷すぎませんかねぇ?!
はいこの扱いは俺だけですね知ってます
これからどうしよう…とりあえず冒険者ギルドに行くか、前向きな気持ちで突き進むしかないなこれは。
冒険者ギルドは各街に1つは必ずある、俺がこれから向かう冒険者ギルドはその本部にあたるらしく冒険者が1番多く、そして賑わっているみたいだ
「そういや城の外をこうやってゆっくり歩くのは初めてだな」
というかこの数年殆ど城でしか過ごしてないから、外の空気が新鮮に感じる
「さてさて冒険者ギルドはどっちかな」
相変わらず首都ミラノワは活気に満ちて人で溢れかえってるなぁ、これじゃあ冒険者ギルドを見つけるのも一苦労しそうだ
「屋台も出てるのか、何か珍しいもの売って…る…はっ!」
屋台が並んでる一角に見つけてしまった、前世での俺の大好物を
「クレープ、だと…」
冒険者ギルドなど頭から飛んでしまった、もう俺の頭にはクレープの4文字しか無かった
「まいど〜!また買っておくれよー」
「ありがとうございまふ」
口いっぱいにクレープを押し込みながら礼を言い、懐かしの味を堪能する
「むしゃ…むしゃ…ひわあへ…いせかいさいこう…」
人参クレープは無かったが懐かしの味を堪能できて天にも登る気分だ
「ふぅ…食べた食べた」
まさか異世界にもクレープがあるなんて、もしかしたら勇者マイ・マツシロが広めたのかもしれないな…感謝感謝…
「さて冒険者ギルドに向かうんだったな」
危うくクレープで忘れるところだった、恐るべしクレープ
それからしばらく散策してるとようやく冒険者ギルドを見つけた
「ここが冒険者ギルドか、デカイな…他の建物の3倍ぐらいデカいんじゃないか」
中に入ると冒険者らしき人達で賑わっていた、どうやら酒場も中にあるらしく酒の匂いも漂ってくる
「凄い賑わいだ、えーと何処で冒険者になればいいんだろう」
辺りを見渡すと受付と書かれた看板を見つけた
「あそこか」
「おいおいこんな所にガキがいやがるぜ!ガハハ!ここはガキが来ていい所じゃねぇんだよ、ママの所に帰りな!ガハハハ!」
えぇ…なんかテンプレの擬人化みたいな人に絡まれたんですけど
誰得だよ…
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