第二十話

200年前の勇者は日本人…?まさか俺の他にも転生してきた人がいたのか?いや転移という可能性もあるか

どちらにせよ俺以外の日本人が居た事に驚きを隠せない


「おっ、謎文字の所読んでんのか。これなんなんだろうな〜きっと高度な暗号なんだろうな!」


「あ、ああうんそうかもね」


再び勇者戦記を読み進めていく、それからしばらくは勇者と執筆者との思い出が書かれていた。

そしてそこには勇者の試練と言う聞いた事のない内容が書かれていた




勇者は強い、私が教えた魔法の基礎もすぐに吸収し自分のものにしている。


聞いたところ武術も凄いらしく、国の1番の強さを持っているというライト・グリテンをあっさり倒してしまったらしい


いずれ魔法も私を追い抜くのにそんなに時間はかからないだろう


だが勇者が言うにはこれでも足りないらしい、直感がそう言ってると勇者は言った。魔王は一体どれほどの強さを持っているのだろう?


ある日勇者がまた女神エルシュラのお告げを聞いたと言った


内容はそれぞれの種族の住んでる場所にある勇者の試練を受けるのです、と


勇者の試練、初めて聞く。場所は勇者の頭に浮かび上がっていると言うので、この国から1番近いエルフの住む聖霊の森にある村の古い遺跡に向かった


そこに勇者が向かうと壁だと思っていたものが徐々に動き扉のように開いた


どうやら勇者1人で挑まなければ行けないらしく同行した私と護衛は遺跡の近くで待機した


そもそもこの古い遺跡はいつからあるのだろう?勇者のために作られたのなら大昔にも勇者がいたのだろうか?


分からない事ばかりだ、そう悩んでしばらく経つと勇者が遺跡から出てきた


見たところ目立った外傷もなく勇者本人もいつも通りの感じだ、ただ背中には大きな大剣を背負っていた


中で何があったのか聞いてみると、中には石像があり下には背負ってる大剣が置いてあったらしい


そしてその大剣を取ると声が聞こえてきて、己が信じる者にそれを授けよと言われたみたいだ


要するに勇者と共に魔王に挑む者の武器という事である


勇者は誰に渡すか悩んでいたがライト・グリテンにこの大剣を渡した、ライトもこれを受け取り勇者パーティーの1人目の仲間が出来たのである





「なるほど…だから旅をしなきゃなんないのか」


「そういうこと、お前も勇者の試練を受けて武器を手に入れたら仲間に渡さなきゃなんないのさ」


「誰に渡せば良いんだろう?」


「さあ?リュートがこの人だっ!って人に渡せばいいんだろ」


「う〜ん」


誰だろうなぁ…ロディ先生?レディッサ先生?うーん


「勇者の仲間か〜一緒に旅をするんだから気楽に接せる人がいいよなぁ」


「まぁそれはな、魔王倒すまでずっといっ…しょ…?」


「うん?」


「なぁリュート、勇者の仲間になればずっと一緒に行動するんだよな」


「みたいだね」


「なら旅も一緒に出来るんだよな」


「まぁ、うん…まさか?」


「なぁ!リュート!俺を勇者の仲間にしてくれ!」


「いやいや!なに言ってんの!無理だよ!そんな危険な事頼めるわけないだろ?!」


「そこをなんとか!勇者の仲間なら俺でも旅が出来るんだ!」


「魔王を倒すんだよ?旅は出来るけど途中で死んでしまうかもしれないんだ!断る!」


「どれだけ危険かは分かってる!旅が出来るのなら俺は命をかけてもいい!頼む!リュート!!」


うっ絶対に折れないと言わんばかりの目だ…

でも危険すぎる、俺は皆を守る為に勇者になるのに友達を巻き込んでどうする?だがいずれは誰かを選ばなければいけないし困ったな…


「うーん…わかったよ、だけどまずは周りの許可がいるんじゃない?」


「周りが許可したら連れてってくれるんだな?!」


「うん、いいよ」


国王陛下ごめんなさい、丸投げします。どうか上手く断ってください


「よっし!早速父様を説得してくるぜ!」


「行ってらっしゃい…」


「ヒャッハー!旅だ旅!」


多分100%却下されるだろうな…悪いねルシュ…













勇者マイの話はもうちょっとだけ続くのじゃ

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