第十八話「どうやら調子に乗り過ぎたようです。周囲がきな臭くなってきました」

 ラウラが仲間に加わってから中級の魔獣を中心に狩っていた。

 オークやリザードマンアイデクセンマンなど数が多い敵も魔導マギなしで狩ることができるようになり、一日の収入は二千マルクを超えていた。ラウラと二人で均等割りにしているため、彼女が銅級に上がるのは時間の問題だ。


 ただ、俺たちが活躍し過ぎると他の狩人イェーガーたちの取り分が減ってしまう。もちろん、実力が物を言う世界だから遠慮する必要はないのだが、俺たちは他の狩人とほとんど交流していないからあまり調子に乗ると知らないうちに恨まれる可能性が高い。

 そのため、この街の狩人があまり手を出さない上級の魔獣を狙うことにした。


 上級の魔獣はオーガやトロルなどのおなじみの大型の鬼か、吸血鬼ヴァンピーア狼男ヴェーアヴォルフなどの特殊なアンデッドが主なものだ。他にもゲームなどでは“ローパー”と呼ばれることが多い触手樹ザイラーも上級に分類され、いずれも強力な力か、特殊な攻撃方法を持っている。


 これら上級の魔獣は森の奥深くにある魔素溜プノイマ・プファール近くに生息するため、日帰りでの狩りは難しく野営は必須となる。


 上級の魔獣を狩るクランでは狩人の他に専門の荷物持ちキーペンケールを雇い、野営用の荷物を運んでいるところが多い。

 俺たちは僅か二名(プラス一匹)であり荷物持ちを雇う方が効率的なのだが、部外者と一緒に行動することで俺たちの秘密が漏れることを恐れ、自力で荷物を運ぶつもりでいる。


 もっとも俺一人でも運ぶだけなら五、六十キロの重さは苦ではなく、ラウラも最近では常時身体強化を掛けることができるようになってきたから、俺と同じ程度の荷物は運べる。

 荷物の運搬中に襲われると厄介だが、ベルの索敵能力をもってすれば荷物を下ろす時間は充分に得られるので大した問題にはならないだろう。


 狩人組合イェーガーツンフトで情報を事前に仕入れると、上級の魔獣であるミノタウルスに関する情報が掲示されていた。

 情報によるとエッケヴァルドに向かう街道を北に十キロほどいった場所から更に十キロほど西に行ったところにある魔素溜周辺でミノタウルスが発見されたらしい。報告者は上級のクランでオーガを狩っていたら偶然見かけたという話だ。


 この世界のミノタウルスも牛頭の魔獣であり、身長三メートルほどで両刃の大型斧を装備していることが多い。今回のミノタウルスも柄の長さが二メートルを超える両刃の斧を装備していたそうで、単体ならトロルやオーガより遥かに危険度が高い。その割に魔石の大きさは大して変わらないため、上級クランの連中もあまり乗り気にならない魔獣らしい。



 情報を得た翌日、北の森に向かう。

 往復四十キロの道のりであり、身体強化を掛けた俺たちなら一泊でも充分だと思ったが、初めての場所ということで最低二泊するつもりで準備している。


 幸いなことにこの辺りの森には湧水が多く、更に薪になる木の枝はふんだんにあるため、水と燃料を持つ必要がない。食糧と簡易の調理器具、更に毛布などが主な荷物だが、重さの割に嵩張る物が多く、背嚢はパンパンに膨らんでいた。


 そのため、ベルはお気に入りの背嚢から追い出される形になり、『歩くのは嫌ニャ』と拗ねていた。仕方なく俺の背嚢の上に籐の籠を載せ、そこに乗っていくことで機嫌を直した。


『いつもの場所より見晴らしが良くて快適だニャ』と調子のいいことを言っている。


 街道を順調に進み、森の奥に入っていく。

 三十分ほど経った頃、ベルが警告を発した。


『付けられているニャ。普人族が六人。五十メートルくらい後ろニャ』


 その警告にラウラが振り返りそうになるが、俺が「振り向くな」と命じると、何とか踏みとどまる。


「普通に振る舞うんだ。俺たちが尾行に気づいたことを悟られたくない」という俺の言葉に「どうしてですか?」と首を傾げる。


「付けてくる奴らの目的が分からない。ただ単に行き先が同じだけかもしれないしな」


 そう言ったものの俺自身信じていない。


『それはないニャ。おいらたちが立ち止まると一緒に止まっているニャ。それも障害物を間に入れてこちらから見えないようにしているニャ』


「そうなると、ますます何を考えているか知る必要があるな」


「適当な魔獣がいないか? この辺りなら中級クラスの魔獣が結構いそうだが?」とベルに確認する。


『中級の魔獣ニャ?……いるニャ。槍甲虫シュペーアケーファーが一匹、北の方にいるニャ。どうするつもりニャ?』


「戦いながら奴らのところまで引っ張っていく。向こうが逃げるなら偶然じゃないし、割り込んでくるなら横取り狙いの連中だろう」


 俺が考えたのは稼ぎまくっている俺たちに目を付け、俺たちが戦っているところに乱入し、共同討伐という形にして上前をはねようとしているのではないかということだ。

 ラウラは俺の考えについていけない。


「どこかに隠れてやり過ごせばいいんじゃないでしょうか? あたしたちなら荷物を持っていてもできると思いますけど」


「俺たちの能力を見極めようとしているのかもしれない。もしそうなら尾行に気づいているという事実は俺たちの索敵能力を教えることになる。それにできれば穏便に済ませたいしな。槍甲虫一匹ならくれてやってもいい。この後つけてこないならな」


 俺たちの能力、俺とベルの魔導マギの能力は絶対に知られたくない。もちろん、ベルの魔石マギエルツの探査能力も同様だ。下手に知られると大きな騒ぎになることは目に見えている。


『旦那の言う通りニャ。相手の思惑が分からないのは危険ニャ。変な組織に繋がっていたら厄介だからニャ』


 ラウラも俺とベルの説明に納得し、平静を装って森の中を歩いていく。

 ベルの探知能力で槍甲虫が俺たちに気付いたことを知ると、何食わぬ顔で休憩するかのように荷物を降ろして汗を拭う。

 汗を拭い終えたところで、俺が慌てたように警告を発した。


「くそっ! 槍甲虫シュペーアケーファーだ! ラウラ! 気をつけろ!」


 その演技にベルが「旦那は大根ニャ。台詞が棒読みだニャ」と呆れたような念話を送ってくるが、それを無視して剣を構える。

 ラウラは油断なくククリを抜き、迎え撃とう腰を落とす。


『殺さないように注意するニャ』と俺の代わりにベルが注意を促す。


 槍甲虫は硬い甲殻と鋭い角を持つ体長一メートルほどあるカブトムシだ。

 日本では子供に人気があるヘラクレスオオカブトに似た形で、翅を使って結構な速度で突っ込んでくるが、その大きさからか方向転換が苦手で、一度勢いがつくと二十メートル以上真直ぐに飛ばないと止まれない。


 槍甲虫は俺をターゲットに選んだようで、ブォーンという重低音の飛翔音を森に響かせながら、真直ぐに向かってくる。しかし危険は感じない。スピードが速いといっても単調な動きであり、奇襲さえ受けなければ回避することは容易だからだ。


 俺に突き刺さる直前で自慢の角に剣を合わせる。そして、方向を追跡者の方に微妙に修正しておく。


「俺が仕留める! 荷物を頼む!」とラウラに命じ、真直ぐ飛んでいく槍甲虫の後を追う。


 俺の思惑通り、追跡者たちはこの突然の戦闘に混乱していた。そのため、俺が接近しても離れることができず、俺の視界に入った。

 俺は魔獣に夢中で追跡者に気付かない振りをした。


 槍甲虫はまだ追跡者たちに気付いておらず、俺だけを狙って方向転換する。再び俺を狙って飛んでくるが、同じように弾くだけにし、徐々に追跡者の方に追い込んでいく。


 ベルが一緒でないため、追跡者の動きは目に頼ることになるが、彼らの動きは充分に追えていた。大木の幹を盾にするようにしてひたすら俺の視界から外れようと動いていたのだ。


(何が狙いだ? 横取りなら今のタイミングで出てくるはずだ。俺が苦戦しているように見えるからな……しかし、この程度の相手に苦戦し続けるのも不自然だな。そろそろ決着を付けるか……)


 いかに奇襲を受けたように見せたとはいえ、一日に中級の魔獣を四、五体程度倒していた俺が苦戦するのは不自然だと考え、一気に決着を付けることにした。


 剣を正眼に構えて待ち受ける。槍甲虫が俺に向かって真直ぐに飛んでくる。先ほどと全く同じ単調な攻撃で、タイミングを合わせてやり過ごしながら開いている翅を断ち切る。


 この槍甲虫だがカブトムシと同じ構造であり、飛んでいる時は真正面は頑丈な甲殻に守られているものの、翅の後ろ側は比較的柔らかな腹部になっており、俺の剣なら簡単に切り裂ける。この方法で既に何十匹も倒しており、ほとんどルーチンワークの感覚だ。


 槍甲虫は数メートル惰性で飛んだ後、大木の幹にぶつかり魔石に変わる。

 追跡者たちの方を見ないようにしながら魔石を回収し、ラウラに向かって陽気に声を掛ける。


「最初は少し焦ったが問題なしだ」


 後ろから襲われることを警戒しながらベルとラウラが待つ場所に向かう。

 ベルとの念話が届く位置に入ると、すぐに小声で状況を確認する。


「奴らはどこにいる?」


『さっきの場所から動いていないニャ。何がしたいんかニャ?』と首を傾げていた。


 荷物を回収しながら再び歩き始める。

 やはり後ろから追跡者たちは一定の距離を保って付いてきた。


「いい加減鬱陶しいな。偶然を装って接触するか。どう思う?」とベルとラウラに意見を求める。


『もうそろそろミノタウルスの情報があった場所ニャ。気が散ったまま上級を相手にするのは危険ニャ。どうやるかはともかく追い払うか。処分した方が安全ニャ』


 さらりと恐ろしいことを提案してくる。ラウラはベルの言葉に頷き、


「ベルさんのおっしゃる通りです。上級を相手にレオさんとベルさんの魔導を使えないのは危険だと思います。あたしたちなら一旦気配を断って背後に回り、全滅させることも難しくないと思います」


 ラウラは俺以外の普人族にあまりいい印象を持っていないのか、ベルと同じように潜在的な敵として処分することを提案してきた。

 俺としては殺すところまでは考えていなかったが、二人の言うことも一理ある。ただ、俺たちを追跡し帰還しなければ、俺たちが何かしたと疑われる可能性がある。


「一度話してみる。その上で敵対するようなら容赦なく殺す。それでいいな」


 俺の言葉にラウラは頷くが、


『旦那は甘いニャ。人を殺したくないと思っているニャ?』と容赦なく切り込んでくる。


「確かにできれば殺したくないが……」と答えることしかできない。


 未だに日本人の感覚は抜けておらず、身の安全を守るためと分かっていても、人に剣を向けることに躊躇いを感じていた。


 休憩を取る振りをして荷物を降ろし、用を足しにいくような足取りで大木の裏に向かう。更にベルと合流し、追跡者の場所を確認しながら木々の間を走り抜けていく。


 五十メートルしか離れていないため、すぐに追跡者たちの居場所に辿り着く。六人の男たちは潅木の茂みに隠れ、ラウラを監視していた。見た感じの年齢は二十代後半から三十代前半。ベテランらしい使いこんだ鎧を身に纏っている。

 男たちの能力値を確認する。


(潜在能力は割と高いな。しかし、現状の能力だと銀級の中堅って感じだな……)


 現状の数値は百五十から二百程度。身体能力向上で言えば瞬間的に三倍の力を出せる能力だ。油断はできないが、俺の方は既に十倍近い力を出せるし、武器に魔導を纏わせることもできる。


 装備は片手剣を使う剣士が二人、両手剣を使う剣士が一人、槍使いが二人に弓使いが一人という割と一般的な編成だ。魔導師風の者は当然おらず、遠距離からの攻撃は弓使いだけを気にすればいい。


『奇襲を掛けるなら今ニャ。おいらもトリヒターを出して攻撃するニャ』


 見た目は子猫だが、意外に好戦的だ。

 心の中で「話をしに来ただけだ」といって覚悟を決める。


「俺たちに何か用か? つけ回されていい加減鬱陶しいんだが。つけ回す理由を教えてもらおうか」と不機嫌さを前面に出して声を掛ける。


 その声に六人全員が振り返った。その顔には驚愕の表情が張り付き、誰一人言葉を発しない。


「もう一度聞く。俺たちをつけ回す理由は何だ?」と問うと、一番若い片手剣使いが「なぜ分かった……」と呟く。


「ばれていないと思ったのか? あんなに気配を駄々漏れにすれば誰でも気付くぞ」


 そう言った後、


「つけていたことは否定しないんだな。つまり俺たちを襲う気だったと」と言って剣に手を掛ける。


「ま、待て!」と年嵩の槍使いが両手を上げるが、俺は剣から手を放すことなく、


「ここでお前たちを殺しても誰も気付かない。もし、誰かが偶然通りかかっても、首を刎ね飛ばしておけばミノタウルスにやられたとしか思わんからな」


 そう言って不敵に笑う。


「六対一で勝てると思っているのか?」と言いながら弓使いが矢を番えようとした。


「矢を番えたら宣戦布告したとみなすぞ。いいんだな。六対二で襲われて返り討ちにしたと組合には報告する。当然、お前たちのクランにも慰謝料を請求するからな」


 その言葉に槍使いが「待て! お前も矢から手を放せ」と言って俺たちの間に入る。


「敵対する気はない。ただお前たちの行動を気にしている連中がいて調査を依頼されたんだ。本当だ」


 俺たちに興味を持つ存在が現れたことに不快感を覚える。


「誰に頼まれた」と凄むが、交渉役を買って出た槍使いを含め誰一人答えない。


「言いたくないようだな。ということは口から出任せか? 今のままなら俺たちを襲う気があったことを否定できないぞ」


 その時、彼らの後ろには静かに接近していたラウラがいた。彼らが俺に気を取られ、目を離した隙に戦いに飛び込める位置まで移動していたのだ。


『なかなかやるニャ。後で褒めてやるニャ』と暢気に念話で伝えてくるが、俺はそんな軽口に付き合える状況ではない。

 相手も一触即発の状況であり、誰かの緊張の糸が切れたら即戦闘に突入しそうな気配になっていたのだ。


「もう一度聞くぞ。誰に頼まれた。答えなければ斬る」と最後通牒を突き付ける。


 俺の言葉に弓使いが暴発する。


「若造が付け上がるなよ!」と言って矢を番えて放った。その動きは熟練者のものだった。


 狙いは正確で俺の眉間に真直ぐに飛んでくる。しかし、身体強化を最大限まで掛けている俺にとって、みえみえの攻撃など全く危険を感じず、首を傾げることで矢を避ける。


「交渉決裂だな。そちらが最初に手を出したんだ、覚悟ができているということだな」と言いながら、剣を抜き放ちつつ最も能力値の高い両手剣使いに向かう。

 ラウラには目で合図を送り、後方から槍使いを攻撃するよう指示を出す。


 勝負は一瞬でついた。

 相手は能力値的にはオークより少し強い程度。更に全員が俺に注意を向けており、彼らより遥かに強いラウラの奇襲を許している。


 両手剣使いは剣を抜くことなく、俺の蹴りを受けて吹き飛んでいく。更に弓使いの長弓を断ち切って無力化し、片手剣使いに剣を突きつけた。


 俺は一人も殺さなかったが、ラウラは容赦がなかった。二人の槍使いの背後から静かに近づき、鉈のようなナイフで首を断ち切っていた。更にもう一人の片手剣使いが振り返ったところで右腕を切断し、痛みで蹲った相手の喉にもう片方のナイフを突き込んでいた。


「化け物か……人殺しが……」という弓使いの呪詛に対し、ラウラが氷のように冷たい言葉を投げつける。


「あなたが先に手を出したのよ。レオさんの強さに怯えて。仲間の死はあなたの責任。でも、あなたもすぐに仲間のところに行くのだから、悲しむ暇は無いと思うわ」


 俺が剣を突きつけている片手剣使いはラウラの容赦ない攻撃に怯えたのか、武器を投げ捨てる。


「降伏する! 命だけは助けてくれ! 頼む! 依頼人の話もする。依頼内容も……」


 そう言った時、ベルの焦りを帯びた念話が頭に響く。


『誰かが来るニャ! こいつらより遥かに強いニャ!』


 次の瞬間、片手剣使いの頭が吹き飛ぶ。

 身体能力で上がった動体視力で捕らえたのは、弾丸のように高速で飛ぶ直径二センチほどの球体だった。


「ラウラ! 木の陰に隠れろ!」と叫びながら球体が飛んできた方を見ると、そこには漆黒の装束に身を包んだ二人の人型がいた。人間なのか魔獣なのか判断に苦しむ。


『普人族ニャ! 魔石の大きさは金級並みニャ!』というベルの念話が入る。


 警戒しながら偵察アオフクレーラの魔導を起動すると、潜在能力は六百ほど、現状の能力値も四百を超えていた。ラウラより能力値は低いものの、厳しい訓練を経て得られた手練てだれの雰囲気が漂い、容易に手が出せない。


 更に球体を投げつけてくるが、それは俺やラウラを狙ったものではなく、生き残りの弓使いと両手剣使いに向けてだった。

 自分たちに向けてくると思っていたため、僅かに後手に回る。球体は鉄でできているようで、二人とも片手剣使いと同じように頭を吹き飛ばされて即死した。


 暗殺者という言葉が頭を過ぎる。一言も言葉を発していない二人に無駄だと思いながらも、「何者だ!」と誰何する。


『戦うニャら魔導を使うニャ。手加減して勝てる相手じゃないニャ!』と言ってくるが、敵の方が先に手を打ってきた。

 俺の目の前に手榴弾のような物体を投げつけてきたのだ。白い煙を吐きだし、火薬のような匂いが漂う。


「伏せろ!」とラウラに叫び、俺はベルを掴んで手近な大木の陰に飛び込んだ。その直後、ボンという破裂音が森に響き、真っ白な煙で視界が埋まる。

 ベルに敵の位置を確認しようと念話を送ると、


『離れていくニャ。スピードだけならラウラより上ニャ。おいらの索敵範囲から三秒くらいであそこまで接近してきたニャ……』


 ベルに警戒を頼み、ラウラの下に向かう。油断なく周囲を警戒しており、ケガは無いようだ。


「あいつらは誰なんでしょう?」という呟きに、


『分からないニャ……こいつらの口を封じに来たみたいニャ……もしかしたら、やつらが噂のナハトなのかニャ?』とベルが真面目に答えていた。


 ナハトは魔術師の塔神霊の末裔エオンナーハが使う暗殺者集団であり、エンデラント大陸全土にその悪名は響き渡っている。

 しかし、その実態を知る者はなく、噂だけの存在ではないかとも言われていた。


 俺の印象は出来の悪いB級アクション映画の“NINJA”だ。

 しかし、その戦闘力は俺たちの能力ですら危機感を抱くほどであり、そんな彼らが俺たちに関心を持っていることが無性に恐ろしかった。

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