沈む空

見上げた空は高く高く

過ぎた過去は遠く遠く

地上の俺は深く深く

空を沈む


あの空にどれほど手を伸ばしても

水面みなもの上へ

この手が届くことは無い

どれほど風を切り裂いても

飛沫が上がることも無く

どれほどもがき苦しんでも

誰にも気付かれること無く

空で朽ちてく

朽ち果てる事叶わず


やがて地上へと降り立つ

街の雑踏に心を浸食おかされ

人の意見に思想を壊され

地上では

弱肉強食の時代と

混沌の世が未だ続く


地上を半端な希望日差しが照らす

生きる事も死ぬ事もままならず

私は

この地獄を沈んでく

私は

この地獄に苦しみ悶え

私は

この地獄を這いずる

私は

この地獄を呪い沈んでく

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