決意

母の言葉になぜ、君が泣いたのか……


初めて君を家族に紹介した日

母と二人きりで何を話していたんだい


あの時のお義母さまの言葉でね

わたしの気持ちが固まったかな

あなたと結婚しますって


母はなんて言ったの


ふふっお義母さまねこう言ったのよ

自慢のお庭を案内しながらね

『花だけ観ていては駄目よ。植物はね、枯れてゆく姿が一番美しいの』って



母、自慢の庭。

そこには自然への憧憬しょうけいがあり、共存があった。

花が咲いている時だけでなく、植物のライフサイクルや特性、枯れた姿をも慈しむ、母の世界が広がっていた。


それはまるで、自然がすべてを受け止めるかのように。


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