第70話 手毬の部屋

それから しばらく後の事


「さあ、ここが手毬さん 貴方の部屋よ」有栖


優しい淡い色調でまとめられている部屋

夢みる少女でもある手毬には似つかわしくもある


「あ・・なんて素敵なお部屋」信じられない気持ちで部屋に調度品を見ている

「服は 取り急ぎ用意したけど また購入しなくてはね」

美しいドレスにワンピース 絹のストッキングに靴も


それに手毬の為に あつらえた友禅の着物が数枚

そろいの帯に小物などもある


寝巻に手鏡、ハンカチなどの小物も用意された


「有栖様」おずおずと手毬の言葉

「うふ これからは お姉さんって呼んでね 手毬さん」有栖

「あ、あの・・はい 有栖お姉さま」赤くなりながら 手毬は言う



山之内伯爵は考え事をしていた


あの優秀で店を持つ京矢を婿養子にして有栖とこの家を継いでもらう

綾小路子爵に手毬を嫁がせる事



互いの気持ち・・・それぞれも互いに恋して慕っている 

頭の中のアイデイアだけだが、そう悪くない考えだと思った

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