(二)-14
あんなに怒るのだから、きっと何か秘密にしておきたい理由があるのだろう。見つかったら明はまた怒るだろうけど、それでも私は明が言う「大事な人」というのを見てみたかった。
歩いて行くと、駅前に出た。明がゲームセンターに近づくと、中から小林たちが迎えに現れた。そして明を囲み、ゲームセンターの中へと再び入っていった。
私は道路の反対側からその様子を見ていた。
すると突然「房恵じゃん!」と声をかけられた。私は驚きのあまり「ヒエッ」と裏返った声を上げてしまった。振り向くとそこには我孫子富士子がいた。同じ小学校からの友達で、今は別クラスで部活も別だったが、ときどき遊びに誘ってくれる仲だった。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます