炎に希う

 皆さんは炎を見る機会ってどの位あるでしょう?

 私の場合、一月は一年のうちで最も炎を見る月になります。

 それは、我が家に正月にお寺へ護摩焚きに行く習慣があるのと、地域に伝統行事の火祭り「歳の神」があるからです。


 護摩焚きは護摩木を炎の中にくべ、厄や災いを払い願望を清めてもらうあれです。

 行者が米、お香、漢方薬、油などを順番に炎に入れ、護摩堂に響き渡る声で真言を唱えます。

 ありがたさと、なんかこう密教を感じて……オタク心も騒ぐ瞬間だったりします(笑)


 「歳の神」は以前も紹介したとおり正月飾りなどを焼き、今年一年の五穀豊穣、無病息災を願う地域行事になります。

 


 常に形を変える炎、上っていく火の粉、パチパチ爆ぜる音、頬に感じる熱、それらを近くで感じると、火の恐ろしさと力強い美しさが心を揺さぶります。

 そして炎を見つめて一年の平穏を希う時、改めて年が始まるなぁと思うのです。

 

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