批評的なコメントは劇薬⁉︎

 たまたま批評校正系コメントを書く作家さんと、批評校正系コメントをもらった作家さん両方のエッセイを拝読していて、色々思い出す事があったので呟きます。


 かつて、初心者マークを全身に貼った私は、辛口を自認するカクヨムユーザーさんと出会いました。

 創作活動をだいぶ長くなさっていたその方は、とても丁寧に私の話を読み込み、感想を書いてくださいました。

 私は自分が下手くそなのは百も承知ですし、ある程度批評的な感想を楽しめる謎の自信があったので有り難く感想を頂戴していました。


 はじめの頃は只々ためになったのですが、次第に対応に困る感想を頂くようになったのです。

 その時私は、歴史ファンタジーを書いていたのですが……。


「このままの展開は、先人の霊の怒りに触れる可能性があるから歴史寄りではなく、もっとファンタジーにした方がいい」


とか


「こういう展開にするのは、貴女が子どもで騙されやすい性格だからだろう」


 という旨の感想を、近況ノート等にも頂戴するようになりました。

 指摘自体は、的を得たものだったかも知れません。


 けれど「感想はご自由に派」の私でも「その後のストーリーを自分の思い通りに変えようするもの」と「作者自身について『こういうものを書く貴方はこういう人』という決め付け」を行う類いの感想は良くないものだと思っています。

 

 この時、軽妙に返すことも出来ました。

 しかし、私がそういった感想を快く受け入れる態度を取ると、辛口ユーザーさんの言葉を是とする事になってしまいます。

 そしてその方は、別の方に対しても様々なコメントを残していました(人によっては筆を折ってしまうのでは?というような辛辣なものも……)。

 なので、例え相手に不快に思われたとしても、安易に受け入れるような態度をとってはまずいと判断しました。

 そこで言葉は丁寧に、けれども「良くない」が伝わらないと意味がないので、きっぱりと伝えました。

 

 結果は…… 上手くいきませんでした。


 完全に私の力不足で、人に伝えることの難しさを痛感しました。



 批評的なコメントはとても難しい…… 劇薬のようなものだと思います。

 作家をグンと成長させる力も持っているし、作家生命を断ち切る力も持っています。

 ある程度okでも、私のように越えてはいけないボーダーを持つ方もいるでしょうし、同じ作者さんでもその時の状況によって飲み込める時と飲み込めない時があるでしょう。


 

 大してアドバイスにもなりませんが…… 趣味でやっている方ならば無理をしないのが一番だと思います。

 批評的なコメントは一定の効果がありますが、無理して飲むものではないのです。


 そして、コメントを書く側も例え受け入れらなくても鷹揚に構える姿勢が必須かなと思います。


「わ、ごめんね、この感想私には合わないわ〜」

「ごめんごめん、あくまで個人の感想だから忘れて〜」

 

 くらいの感じじゃないと……お互いに辛いことになりそうです。

 熱量は人それぞれなので、その加減が難しいのですけれど。

 

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