第44話

ふんふんキラキラ金曜日~♪


何か,

めちゃくちゃ音楽聴いて,

飽きて,

またハマって,

繰り返してる.

結構,ジャンルバラで聴く.

ボカロもハマらんって思ってたけど,

食わず嫌いだった.

あれはあれで,

やっぱ…

なんかいい.

サクッと何でも終わるといいな.

宿題とか.

小言とか.


「なぁ,ユウ.」


「何?」


「ワクチン2回打ったらさ.」


「うん?」


何だよ.

ハヤト.

ニヤニヤすんな.


「ワクワクち」

「おいっ!」


馬鹿か.

こいつ馬鹿なのか.

ネットで拾ったわ,それ.


「何で,

女子もいる教室で,

焦るわ…」


「でも言いたくならん?」


「まぁ…なぁ.


あっ!

彼女に言いつけてやる.」


「それ,言った瞬間,

せくはら~.」


「…

どの口が言ってんだ~よっ.」


でも,まぁ,

こいつ何だか楽しそうだからいいか.

放置で.


土曜日にワクチンうける事にしてる.

次の日,響かんように.


来週,2回目.


熱出るかな.


どっち打とう.

も1回,左いっとこうかな.


やべぇ.

次の土曜日.

最後の部活じゃなかったっけ.

かち合ッとん.


まぁ,俺.

プレイヤーじゃないから.

おってもおらんでもいい.

録画ボタン押すくらい誰でも出来る.

とりあえず,遅れる連絡入れとかないと.


「ハヤト.」


「何?」


「そんなキラキラした目で見ても,

俺は言わんよ…


ハヤトは打った?

何回目?」


「それ…

言わんといかんの?」


右斜め上を見る.

後ろ首を触りながら,

「んや,

別に.

流れで聞いただけだから,

気にすんな.

どうでもいい.」

って声掛けた.


何か,

落ち着いたハヤトが見えた.


別に打とうが打つまいが,

個人の自由だし.

言いたくないなら,

聞かない.


「今さぁ.

サクラに声掛けられて,

吹奏楽入ってる.」


「そうなの?

ユウ,楽器できたっけ.」


「全然.

今,だって俺ビデオ係だし.


何か楽器できる?

ハヤト.」


「全然よ.

あれなら余裕で出来る.

合わすやつ.

ハイスコアで.」


「音ゲーとは,

やっぱ違うんだよな.」


「そうなんだ.」


「あと,1週間くらいで辞める.

元々,そういう話だったし.」


「すっぱり?

きっぱり?」


「うん.

何か,自分の中でハマらないし.

やりたい事じゃない気がする.


どっちかってぇと,

映像面白いかも.」


「映画研究会入んの?」


「う~ん…

それとも違うような気がすんだよね.


でもさ,

撮ってると,

熱量が画面越しに伝わってくるんだよね.

まだ,

自分がアツくなる事思い浮かばないんだけど,

アツくなってるやつらを画面越しに見るのは,

なんかいいなって思った.


自分がアツくなれる,あっち側に行ってみたい.」


「手っ取り早く恋しちゃえば?」


簡単に言うなよー.










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