3月16日・17日・19日
発車と同時に、中公文庫を開いた。田中小実昌の『ほろよい味の旅』の続きを読んだ。気がつくと、終点に着いていた。駅を出て、職場に向かった。睡眠が足りてきたからだろう。足の運びが軽い。
広場の入金機に買物カードを挿し込み、今週分をチャージした。売店に入り、朝飯を買った。空いている卓席に陣取り、チョコパイを食べた。ラジオの情報番組を聴きながら、コーヒーを飲んだ。話題は「脱プラ剃刀と脱プラ歯ブラシ」について。電源を切り、第四章「夏/七月第四週」を読んだ。更衣室に行き、装束を改めた。
食堂に行き、Bランチを買った。受け取りカウンターで券と料理を交換した。いつもの席に座り、昼飯を始めた。今日のBは揚げ置きの白身魚フライ。小鉢は(沢庵の)贅沢煮。窓外の平原で、古代虎スミロドンと巨獣メガテリウムが互角の喧嘩を展開していた。勿論法螺である。トレイ返却後、休憩場所に移動した。長椅子に腰をおろし、ほろよい収録の「映画とそば」「タコとウソ」を読んだ。
地元駅下車。飲食街に足を進め、第一と第二の居酒屋でテイクアウト商品を二つ買った。NHKきょうのニュースを聴きながら、帰路を歩いた。毎回思うことだが、野党の皆さんは独自の情報網をお持ちではないのだろうか?家に戻り、腕立て伏せをやった。風呂場に行き、温水を浴びた。目薬を差してから、嗽液で口中を清めた。酒飯の後に『太平記/第42話:母の遺言』を観るつもりである。
♞今宵の酒は嶺の軟水割り。肴は銀鱈の煮つけ。飯はステーキ丼。
車内で、第四章「夏/八月第一週」を読み終えた。迫真の描写に息を呑んだ。終点下車。駅を離れ、職場に向かった。道中、カフェに寄り、朝飯を買った。作り置きのクロワッサンを食べながら、淹れ立て(…だと思いたい)のコーヒーを飲んだ。
カフェを出て、坂道を歩いた。ラジオの情報番組を聴きながら、歩行を続けた。話題は「子育て支援型自動販売機」について。更衣室に行き、私服から仕事着に着替えた。
昼飯の時間になった。食堂に行き、Bランチを買った。一番奥の席に陣取り、食事を始めた。今日の主菜はボスタングのムニエル。副菜はケロニアとニンニクのスープであった。勿論ウソである。実際は焼魚と温泉卵。マイナス感情を凍結し、空腹を埋める作業に没入した。茶碗一杯分の水を補給してから、トレイを棚におさめた。
休憩場所に移動した。先客一名。口裂け女風の衣装を着用したおばさんが、愛用の刃物を砥石を使って丹念に磨いていた。これもウソである。長椅子に腰をおろし、本を開いた。ほろよいに収録されている「ノンベエむきのブドウ酒」「甲州産ブドウ酒」を読んだ。ブドウ酒は冷やして呑むのが、コミさん流のやり方のようだ。
地元駅下車。改札を抜け、公園に足を進めた。砂場付近で足を止め、弁当屋に電話をかけた。応答なし。ラジオから流れてくる深刻な話題を聴きながら、家路を歩いた。道中、コンビニとスーパーに寄った。帰宅後、腕立て伏せをやった。温水を浴びる前に、手足の爪を切った。酒飯の後に、太平記の第43話を観るつもりである。
♞今宵の酒は嶺の「NATURAL MINERAL WATER」割り。酒肴は豆腐とマグロのたたき。飯はメンチカツ弁当。
地元駅下車。駅を離れ、線路沿いの道を歩いた。ラジオから流れてくる「宣言解除のニュース」を聴きながら、歩行を続けた。ファミリーレストランに寄り、テイクアウト商品を二つ注文した。店内飲食の営業は終了しており、勘定場付近以外の照明は全て消されていた。代金を渡し、商品を受け取った。自宅に戻り、温水を浴びた。食後に『太平記/足利家の内紛』(の続き)を観た。ドラマも終盤、真田広之の面構えが凄味を帯びてきた。
翌日(つまり今日)の朝が来た。洗顔後、身支度を整えた。初めに、燃えるゴミを詰めた袋を集積所に運んだ。次に、数日分の衣類を担いでコインランドリーへ向った。往来の真ん中で、ガラモン組の若い衆とピグモン組の若い衆が、抜き身の短刀で斬り合っていた。まったく迷惑な連中である。とばっちりを食うのも業腹なので、別の道を選んだ。勿論ウソだ。着きざまに、ドラム洗浄をやった。扉を開け、担いできたものを放り込んだ。
部屋に戻り、テープに録音したナックファイブを聴きながら、露台の竿に脱水衣類を吊るした。台所の電気ケトルに水を注いだ。沸き立ての湯でダークローストを淹れた。飲みながら、ほろよいに収録されている「好きな地酒」「酎ハイ党」を読んだ。二杯目を飲みながら、世界樹の続きを始めた。第八ダンジョンに潜り、未踏の部屋をひとつひとつ潰してゆく。冒険記録の保存後、再び外出した。階段を下り、飲食街の方角へ歩き出した。
居酒屋の暖簾をくぐり、日替わりランチを注文した。イワシの刺身と豚汁だ。どちらも美味。酒が欲しくなったが、懸命に我慢した。勘定を済ませてから、店を出た。駅前広場に「巨大フジ隊員」が現れた。両手に戦斧を握っていた。跨線橋を両断し、返す刃で、商業ビルを崩壊させた。携帯電話を取り出し、本部に通報した。返答は「不要不急の出撃は控えています」というものだった。当然ウソである。散髪屋に入り、髪を刈り落とした。
♞今宵の酒は嶺の「サントリー天然水 南アルプス」割り。酒肴と飯は未定。
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