エンドレスセックスレス
雨矢健太郎
予感
わたしの脳が
悲鳴をあげた
わたしはわたしの脳を慰めてやることにした
よしよし
面接に落ちたからって落ち込むなよな
わたしの脳はようやく落ち着きを取り戻した
カフェオレが飲みたいと言った
命令だ
そして実際に行動をするのはわたしだ
わたしは半笑いで
いいよって
店員にカフェオレを追加注文した
わたしはわたし用に頼んでおいたハンバーガーがやって来ないかなあとずっと待っていた
すぐ来るさ
脳は語り掛けた
さっきのお礼のつもりらしい
若い店員が無愛想にカフェオレを持って来て乱暴にわたしの前に置くと
その飛沫が跳ねてシャツに掛かった
わたしの脳がぶち切れた
ぶち殺せ!
新たな命令がやって来たのだ
わたしは立ち上がるとその店員を殺した
よくやった
脳がそう褒めてくれているのがわかった
そしてパトカーがやって来てわたしはその中へと入れられた
脳のせいでわたしの人生が終わってしまった
まあいっか
こいつなんて一生、真っ暗な頭蓋骨の中に閉じ込められてるわけだしな
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