第6篇オールナイト( SUMMER VACATION ALL NIGHT

ある日

とても開放的な日

雑誌にメッセージが載っていた

実に可愛らしいメッセージだった

ただの気まぐれとも思ったが

既に行く気になっていた


座席駅でバスに乗って

真っ暗な窓の外を眺める

何の不安もない

かっての安心感に浸っていた


宴は終わり薄霧の街に出る

以前あったような情景が拡がる

霧の交差点

どこまでも続く地下道

ようやくトイレを見つけて

パス停に向かう

カラスがゴミ箱を突いてる


自販機の前に立つ

いい天気ではない

でも安心感があった


緑の飲料水を片手に

傘をテントにして

ベンチで丸くなる

空は薄暗かった

朝はまだ訪れてなかったのだ


2021(R3)5/9(土)

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