第278話 もうすぐ卒業1
学校の給食明け、ドッジボールの的になる為に校庭に行く途中で、
「佐藤君、教頭はどうかね?」
「八島先生、まあ、まだ全然ですね。先生の世界は一人前ってのは、どのくらいですか?」
廊下で校長先生に呼び止められて話を始めた。
「そうだね、一人前というか一人歩きができるようになったなって思えるようになるのは、5年くらいかな。ま、人それぞれだがね」
低く通る声で、即答してきた。
「そうですね、ウチの仕事もそんな感じですよ。5年、それが過ぎればまた、高い山が見えてそれを登る。登ればまた山が見えてくる。永遠です」
「そうだな、それじゃあ、とりあえず教頭は5年も預かってもらうとしようかな、あははは」
豪快に笑いながら、
「違うんだ、君を呼び止めたのはそんな話ではなくてだね」
キョートー、そんな話扱いか……
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