「けんたろうー、どこ行くの？」

けんたろうーが買ってくれた、切符をもって、ぎゅうぎゅう詰めの地下鉄の車内で、けんたろうーにくっついて、大きな胸板に頬を付けて、けんたろうーの右手に腰のあたりを抱かれて、キャー、一人ハアハア興奮しながら、見上げた先の憂いを帯びた健太郎に聞いた。

「マッサージ」

へ？

何ですと？

前段のやり取りは何だったのかと、人生ってワード迄出た会話を思わず確認しそうになった。

1ページ前をもう一度見直しそうになった。

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