第60話 一夜明けて

「ノンさん朝ですよ。朝食出来ました。」

 

「あ、おはよう。マチルダは?」

 

「朝起きて、ご飯あげて外に出たがったので出してあげました。咲さんは、駅近の高級ホテルに宿泊したそうで、九時にここに来ると話していました。今日はイブの日曜日なので三人で桜田教会に行こうと言ってました。」

 

 朝食は俺の好物のハムエッグと味噌汁にご飯だ。真菜はノーブラで透けたネグリジェを着ている。抱き寄せてキスをすると「本当だ、野獣になった」と笑った。

 

 九時になり咲が帰って来た。俺と真菜は外出着に着替えていた。

 

「ノン、昨夜は真菜をちゃんと愛してあげられた?祝福のサプライズ、良かったでしょ。ノンは『TEAM JAPAN』が来たと思ったみたいだけど、あたしが招いたのは十二使徒だけだよ。彼女達は真菜の指導が良いからここまで成長出来た。真菜がバージンを卒業する時は、必ず何らかの形で報告すると約束していたの。知らないのはノンだけだったけど怒らないでね。」

 

「驚いたけど怒りはしないよ。俺なりに心を込めたけど、どうなのかな。」

 

「咲さん、ありがとうございました。ノンさんのタップリの愛情、受け取りました。痛みも無く気持ちいいくらいでした。後、マチルダちゃんに初めて会いました。わたしも猫を飼いたいと思いました。今後の事は咲さんとノンさんにお任せします。咲さんが消えろと言えば消えますので。」

 

「あたしが真菜に消えろなんて言う訳ないでしょ。この旦那、こう見えてかなりのテクニシャンだから。しばらくは二人で楽しませてもらおう。ただし、妊娠しない様に気を付けようね。良いよね!ノン!」

 

「ん、あぁ」


 俺はまるでヒモになった気分だ。要はこの二人の小娘を満足させれば良いのか?お金は俺が病院に入院する前に見栄を張り咲に預けたままで無一文だ。今更返してくれとも言えない。どうするか?

 

「あるよ。ハイ。」と通帳を手渡す咲。記帳を見ると二百万円増え三百万円になっている。

 

「くどい様だけどパチンコと風俗は厳禁だからね。週末に美味しいモノを食べに連れて行ってくれれば良いから。それじゃ桜田教会に行こう。」

 

 日増しに姉御肌になる咲。小顔で可愛いのとのギャップ。

 こういうのをオタク用語でツンデレと言うのだろうか。

 

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