第73話 元おじさん・・・また壊す。
おじさんはクレスに向けて
『
十字の穂先の雷槍がクレスに襲い掛かる!
クレスも咄嗟にタワーシールドを構え十字雷槍を防ごうとするがタワーシールドに直撃した瞬間激しい雷撃を周囲にばら撒き辺り一面を焦がしながらクレスを1m程押し下げた。
クレスはまた顔面のパーツを動かし驚いた表情をしていた・・・しかし良く表現出来るなあの顔のパーツ。
どうやらこの位の魔法ならあのタワーシールドに防がれる事は無い様だな。
「解、多少の魔力は霧散されますが処理速度を上回る威力の魔法ですので問題無くダメージを入れる事が出来ます」
そんな風にラヴィと話しているとクレスが
十分に距離を稼いで次は戦斧を取り出し勢い良く投擲する、タワーシールドで防いでくれたら上手く行けば多少なりとも損壊するのではないかと期待したが、クレスはタワーシールドではなく棍棒で戦斧を叩き落した!
同じ黒魔鋼製の武具の激突は凄まじい衝撃音を響かせて室内に
離れた場所で耳を押さえたチャチャ達が「にゃあみゃあ」と抗議している、ごめん後で埋め合わせするから。
激しい武器のぶつかり合いで大きく体勢を崩すクレスを警戒しながら距離を取る、そんな
前方に作り出した氷の壁がロケットパン〇の勢いを壁半ばで止める、このまま氷に閉じ込めようと追加の魔法を唱えようとしたが
「クロクロ準備出来たよ、何時でもどうぞ」
エタローからの報告に。
「良いタイミングだ! そろそろ決着を付けたい所だった」
エタローから呪文の仕様説明を聞きながら準備を始める、一方のクレスも棍棒でアイスウォールを破壊しようと突っ込んで来た! 良いタイミングだ。
「集え遠雷よ 汝らの叫びを
『 雷 獄 殺 』
呪文の発動と共にクレスの周囲を無数の雷槍が全方位から囲む、もはやおじさん達側からクレスの姿は見えない、そして轟音と共に内部に閉じ込めたクレスへ雷槍が降り注ぐ!
長い様で短い数十秒が過ぎた後、雷槍が全て撃ち終わり状況を確認出来る様になったので、その場を見渡すとボロボロのクレスが既にタワーシールドの形をしていない盾で辛うじてコアのみを守っている状態で転がって居た。
左手首のみを遠隔操作で操り壊れた盾の一部でコア守った様だが他のパーツは瓦礫と化していた。
既に満身創痍だが何とかコアを守っている様に見え、後はコアを破壊するのみである。
・・・ただ、止めを刺すのにおじさんは近づきたく無かった、先程から危険感知が警報をガンガン鳴らしているからだ!
死んだふりかな? あの瓦礫が怪しいよな? う~~ん。
「もしもし、クロクロ聞こえてる? わ た し シオりんよ~♪」
楽しそうに話し掛けて来るなぁ、もう少し緊張感を持ってよ。
「聞こえてるよ、シオりんもしかして何か用意が出来た?」
「もちろん出来てるよ♪ 使用方法は今送るから確認してね!」
送られて来た情報を確認しながら準備を進める、え~と?まずは。
・撲砕君2号を右手で持ち横に水平にする。
・左手の平を
・すると撲砕君2号が発光するので両手で持ち上段で構える。
・上段で構えた状態で更にMP・SPを撲砕君2号に流し込むと発光した光が輝きを増すと共に10m程に伸びます。
・そして伸びた光柱を相手に目掛けて技名を叫びながら振り下ろします。
・当たれば相手は死ぬ! 以上。
・・・説明通りに手順を踏んで今、おじさんの頭上には光り輝く必殺の技術が発動している、そう言えばスキルの技術を生身で使うのは初めてだったかな?
では、未だに危険感知がけたたましく警報を鳴らしているのでこれで決める!
『シャイニング・クラッ~~シュ!』
振り下ろされた光柱はその直径を4m程に膨らませクレスを飲み込んだ!
一瞬だが瓦礫から何かが飛び出して来たが共に光の中へと飲み込まれた。
光が全てを飲み込み渦巻くと弾ける様に光の粒子と成って周囲へと散って行った。
光の粒子はキラキラと漂い幻想的な光景を
・・・先程迄クレスが居た場所にはドロップアイテムと宝箱のみが残されていた。
ついでに撲砕君2号が柄を残してその先が消滅していた!
「解、先程のスキル技術に対して撲砕君2号では耐え切れなかった様です」
・・・また壊してしまった。
「はい、落ち込まない落ち込まない! スキル技術の検証が出来たと思えば上出来でしょう、壊したく無い武器には使用しない様にして、使い捨ての武器で叩きつければ良いでしょ、この事が解っただけでも良い成果よ」
まぁそういう事にしておこう、撲砕君はまたガチャでカードを貯めれば良い事だし打撃武器の代用品も結構在るしな、次はどれを使おう。
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