Bluenoteを語る

 こんばんは!


 ブルーノートについて語りたいと思います。


 ご質問を頂いてから記事を投稿するまでにお時間を頂いてしまいました。

 いや~、意外と説明が難しかったです(笑)


 最初にまず、なぜ説明が難しかったのかを述べておきます。


 端的にブルーノートが登場する場面というのは、楽曲を構成する音階としてBlueNote Scaleを部分的に用いるかどうか、で決まっています。


 ――多くの人が、最初から「?」だと思います。


 そもそもこの音階という概念自体が、音楽的な素養教育を受けていないとわかりませんし、一般に説明するには難易度が高いです。


 そして何より、ブルーノートはジャズを始めとした黒人系音楽においては、あまりにも一般的すぎます。どれくらい一般的かというと、日本語文章においてカタカナの登場する頻度くらいと言えばわかりやすいでしょうか。


 この点、現役ミュージシャンの知り合いにも訪ねてみましたら、要約してくれました。


「そもそもなんですけど、ブルーノートって普遍的に存在するものなのでブルース、ジャズ、ロック、ソウル、R&Bその他諸々を聴いたところで

 ・経験者はそこにあるブルーノートに新たな何かを見出すことはない

 ・未経験者はブルーノートが自然すぎてブルーノートであると気づけない

 となると思うんですね」


 そう、その通りなんですよ。

 ここがまさに、説明が難しかった部分なのです。


 しかしそんな中でも彼は、おすすめ楽曲を持ってきてくれました。


 それがこちら。



 ■Rhapsodyラプソディー inインBlueブルー

 ――Georgeジョージ Gershwinガーシュイン

 https://www.youtube.com/watch?v=r-CgxrMvRnY


 ラプソディー・イン・ブルーはその名の通り、ブルーノート及びブルーノートスケールを大々的にフィーチャーした、オーケストラ作品です。

 オーケストラ、と言えばクラシック。クラシックオーケストラと言えば、皆様、ある程度ご自身の中でイメージをお持ちだと思います。

 それと今回ご紹介の音源を比べてみてください。サウンドイメージが大分異なるのではないでしょうか?


 その最たる理由が、メロディに用いられているのがブルーノートスケールだから、ということになる訳です。


 まずは、クラシックオーケストラスタイルでも「ブルーノートを用いるとこれくらサウンドイメージが変わるんだ」という印象を持って頂ければと思います。



 ◆



 さて、続いては、BLUESブルースについて語りたいと思います。


 ブルースとは代表的な黒人音楽です。その最大の特徴は、

 ・ブルーノートスケールを多用

 ・12小説単位(普通は8か16)

 ・コード進行(和音)も決まっている

 というものです。ジャズの基本でもあり、多くの名作がそこにはあります。


 音のイメージとしては、和音や伴奏は明るいのに、メロディはなんとなく気だるく哀愁あるように聞こえる、って所でしょうか。


 まずはわかりやすいものから。


 ■Sno-Cone

 ――Albert Collins

 https://www.youtube.com/watch?v=NRGHYddbMLA&t=73s


 ロックンロールの前身とも言える、わかりやすい感じ。このサウンド感で、いきなり洋画感がでてきますよね。

 そして次は、メロウな感じのものを。



 ■Stormy Monday (aka Call It Stormy Monday)

 ――T-Bone Walker

 https://www.youtube.com/watch?v=7M3MbfM93U8&t=136s


 こちらはブルースをゆっくりとしたテンポに落とし、和音を少しだけセクシーな感じに。このセクシーな和音の進行を、よく「ジャズ・ブルース」なんて言ったりしてます。



 ◆



 さて、以上がゴリゴリのブルーノート系だった訳ですが、実際、カフェで流れているかと言われると、なかなかシーンを選びますよね。

 そんな訳で、次からは、ブルーノートも含まれてたりする、ジャズ・バラードをお送りします。

 ジャズ・バラードは聞けばわかるのですが、要するに夜のバーとかで流れてそうなあの感じです。



 ■Tenderly

 ――Chet Baker

 https://www.youtube.com/watch?v=H6mfWun73vI


 ジャズ・バラードの名曲中の名曲。印象的な和音進行により「明るい」と「暗い」を行ったり来たりします。正確にはブルーノートではなくモーダルインターチェンジという手法を用いているのですが、広義にはブルーノートでOKというもの。


 ■But Beautiful

 ――Bill Evans Trio feat. Stan Getz

 https://music.youtube.com/watch?v=fMwmy8FQpe0&list=OLAK5uy_lz4P-qo2A_jMMZ6WRiRgzpJfqppLmOfIA


 私の大好きな奏者スタン・ゲッツと大好きなピアニスト、ビル・エヴァンスがコラボしたアルバム。所々、ちょっぴりだけブルーノートを用いています。



 ◆


 さて、ここまでついてきてくれた方々は、だいたいジャズというものがどんなサウンドなのかを体感して頂けたと思います。


 次以降は、「正確にはブルーノートじゃないけれど、ブルージーなサウンド」で、特にメロディが印象的な楽曲を用意しました。文字通り、口ずさめば、伴奏がなくても「ああ、あの曲ね」となる、印象的なメロディーの楽曲です。


 口ずさむようなメロディー、という所でヒントが欲しい人はどうぞ。



 ■Summertime

 ――Norah Jones

 https://www.youtube.com/watch?v=xJOtaWyEzaI


 ■Take Five

 ――Dave Brubeck

 https://www.youtube.com/watch?v=tT9Eh8wNMkw



 ◆


 最後に、本当に美しく優しいジャズバラードをお送りします。主要なメロディにはブルーノートは用いられおりませんが、時折、アドリブで使われたりします。

 ここらへんはもう、ブルーノート=ジャズ、というような、ざっくばらんな意味で捉えてみましょう。

 どの曲もメロディが素晴らしく、読者や勉強のBGMとしておすすめです。



 ■When I Fall In Love

 ――Andrea Bocelli, Helene Fischer

 https://www.youtube.com/watch?v=qqPxMinMvV0


 ■Misty

 ――Julie London

 https://www.youtube.com/watch?v=qSBbTbIG4KQ



 本日はここまで。

 是非リンク先より視聴し、イメージの参考にしてみてください。


 それでは、また。

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