第8話

最終的に。

俺はコンクールに出す絵を仕上げた。

俺の前でビキニになって、流し目を

してくれた絵を描く羽目になった。


歳月流れて。

審査結果発表の日に。

俺は顧問の先生に呼ばれた。


そこで、驚きの結果を聞いた。

「喜べ!おまえの絵な、金賞を獲っちまったぞ...」


「え」


「絵のモデルに救われたな。

今まで、実力はあったのに、なかなか

賞をとれなかったけど、今回は超絶美少女林ユーコの目力とポージングで、審査員の目を釘付けにしたってことだな...!!」


先生は、うんうん、

と頷いてから、


「おめでとう」


と俺の肩に手を置いた。


受賞の知らせを、また、顧問の先生に

言われたこと、そのまま伝えたら、

もう美少女化してて陰キャだの地味子だの言われてない林ユーコが滅茶苦茶喜んでくれた。

「よかったぁ!!これで私、山吹くんにすこしはお礼できたかな??化粧品もコテも、貰ってしまって

本当に申し訳なくて...」


俺は思った。


林ユーコがモデルしてくんなきゃ、多分、

金賞は手にしてなかったと。



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