手渡された切符

ものすごい勢いで

走り出した列車に僕は乗っていた。

轟々と唸る風、

原形をとどめない景色が千切れ飛ぶ。

目的地がどこなのかわからないけれど、

行くしかないのだと思った。

そこに答えがあるのだと。

欲しいものがあるのだと。

生き急ぐ?

いや、命の速度はそれぞれで、

決して一つの時計では測れないだけだ。

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