一枚の絵

 ボク達は一枚の同じ絵を見て、別々の感想を持った。

 さらにキミは、見る人によって別の解釈を与えてはダメなのではないか? そのように感想を続けた。


 事実を知っているキミからしたら、「一枚の絵」だなんて大仰。

 もはやウソと感じてしまうくらいの事かも知れない。


 あのね。あの時は流してしまったけれど、感想は「ギャ」でも「ギュ」でも良いし、一緒の事を感じても、別の事を感じても良いと思うんだ。

 

 こんな風に、手紙を送ることができれば。


 今日は天気は良かったのですが、急に冷え込み、午後には風が少し強く吹きました。

 キミが、その綺麗な額に季節はずれの冷たい風をぶつけてられて、あの絵のように ギュっと目をつむるのを想像しました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る