俺は意識を失ってから凛と薫によって命を取り留めた。




目を覚ましたとき、凛に平手打ちをされ、薫からはしこたま説教された。




俺は笑ってありがとうと伝えると、2人はちょっと驚いた顔をしていた。




俺が自殺を図った日は俺の20歳の誕生日だった。




2人は俺の誕生日祝いをしようと、サプライズで家に来てたらしい。




ドアから小銭の音が聞こえ不審に思い玄関を開けたら俺が倒れていた。逆サプライズにしては過激すぎたか。




マリはあれから頻繁に現れるようになった。




イマジナリーフレンドとはいえ俺の大切な友達だ。




潜在意識とは夢の中で会うことが出来た。

夢の中で取り留めのない話をして目を覚ます。

不思議な感覚だ。




退院してから俺は自分がいた施設で働くことにした。




これが贖罪になるかどうかはわからないけど、身寄りのない子どもを一人前の大人に育てる。それは俺の使命だと思った。




これからたくさんの辛いこと苦しいこと、悲しいことに受け止めたくないこと。いろいろな出来事が起こると思う。




また死にたくなるかもしれない。




それでも生きていく。




俺はもう1人じゃないから。




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