完
俺は意識を失ってから凛と薫によって命を取り留めた。
目を覚ましたとき、凛に平手打ちをされ、薫からはしこたま説教された。
俺は笑ってありがとうと伝えると、2人はちょっと驚いた顔をしていた。
俺が自殺を図った日は俺の20歳の誕生日だった。
2人は俺の誕生日祝いをしようと、サプライズで家に来てたらしい。
ドアから小銭の音が聞こえ不審に思い玄関を開けたら俺が倒れていた。逆サプライズにしては過激すぎたか。
マリはあれから頻繁に現れるようになった。
イマジナリーフレンドとはいえ俺の大切な友達だ。
潜在意識とは夢の中で会うことが出来た。
夢の中で取り留めのない話をして目を覚ます。
不思議な感覚だ。
退院してから俺は自分がいた施設で働くことにした。
これが贖罪になるかどうかはわからないけど、身寄りのない子どもを一人前の大人に育てる。それは俺の使命だと思った。
これからたくさんの辛いこと苦しいこと、悲しいことに受け止めたくないこと。いろいろな出来事が起こると思う。
また死にたくなるかもしれない。
それでも生きていく。
俺はもう1人じゃないから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます