08
酒場。喧騒。
町人1(男)が登場。
町人1(男)「みんな! 聞いてくれ! いい知らせがあるぞ! いい知らせだ!」
町人2(男)「女房に逃げられたか」
町人3(男)「なら、俺のをくれてやるよ! 誰か貰ってくれねえか!」
町人2(男)「お前の女房なんざ、タダでもいらねえよ!」
町人(男)たちが爆笑する。
町人1(男)「女房の話はいい。今朝、広場で頭のおかしな女がいたろう。あいつが明日の正午、火あぶりになるんだ! 司祭様を侮辱した罪で。はっはっは! ざまあねえな! 明日の正午が楽しみだ!」
町人2(男)「女のくせに男に楯突くからだ。当然の報いだ! 女は黙って家で飯でも作っていればいい! それが女の幸せだ!」
町人(男)たち「どうだ! そうだ!」
町人1(男)「明日の処刑が待ちきれないな! 今夜は宴だ! 生意気な女の死と男たちの勝利に乾杯!」
町人(男)たち「乾杯!」
町人(男)たちは酒をあおる。
町人2(男)「だがよう、あんな若けえいい女を燃やしちまうのはもったいねえよな。殺す前に抱かせろってんだ」
町人3(男)「お前は魔女とやりたいのか。お前も頭がいかれてらあ」
町人2(男)「魔女だろうがなんだろうが、いい女なら誰だって構わねえよ。お前、もしやあの女にビビってんのか。女々しい野郎だ」
町人3(男)「ああ! もういっぺん言ってみろ! 俺だってやろうと思えばやれるさ。やった女の数が少ないお前が偉そうにするんじゃねえ!」
町人2(男)「そうかい、そうかい、そんならあの女と燃えながら愛し合ってこいよ」
町人3(男)「けっ、むかつく野郎だぜ」
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