マジックペン

君への淡い恋心は

教室のカーテンを揺らす

あの春の風に書き残した


あの日の仄かな罪悪感は

列車待ちのなか鳴り響く

あの遮断機に書き残した


僕が噛みしめた幸福感は

獣の臭いが充満している

あの動物園に書き残した


そうやって僕は思い出を

至るところに書き残して

見えない文字で綴ってる

心のノートに綴じている

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