戦国時代の初期にタイムスリップ? いえ、天下統一の為に異世界へ召喚されたみたいです

武雅

第1話プロローグ・夢で無双?

「な、なんだ…。て、天から!!」

「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」

「か、かかれ~!! あれは妖だ!!討ち取れ~~~!!」


えっ? これは夢?

確か今日は日曜日だったから出張帰だけど会社には寄らず家に帰ろうと電車に乗ったけど、凄く最中が食べた気分だったから練馬駅で降りて買い物した後に再度電車に乗ったら睡魔に負けて寝てしまったけど。

これ夢だよな…。


なんか立派な青毛の馬に跨って、アニメチックな深紅の当世具足風金属鎧着てるし、鎧と同じ深紅のロングコート風陣羽織を着ててる。

それに腰には普通の日本刀が吊られ、右手には刃渡り2メートル近くはあろうかと言う身厚な日本刀を握りしめている。

それにしてもこの大太刀? まあ太刀より大きいから大太刀とでも呼ぶことにするけど、刀身が赤い。

良くゲームとかで武将が持つ太刀みたいだ。


うん、夢だな…。

正面から槍や刀を持った人たちが殺到して来るし、戦国時代で無双する夢か…、歴史も好きだしゲームも好きだから悪い夢ではない気がする。

向かて来る人? 見た目は人っぽいけど、なんかおでこに2つ小指の先程の小さい角生がえてる?

見事なほどゲームみたいな夢だ。


それにしても自分の横にある黒塗りの箱はなんだ?

朱雀? 鳳凰っていうのか? なんか見事な絵が描かれてるけど、これを向かって来る敵らしき鬼っぽい足軽や武者から無双しつつ守る夢か?

まあそうなんだろうな…、なんか凄い高価そうな箱だし。


そう思い右手に持った太身の日本刀を振ってみるも大した重さも感じず振れるのを確認し、向かって来た足軽や武者に馬首を向け駆け出す。


「む、向かって来るぞ~!!」

「ゆ、弓!!」

「や、槍を揃えろ!!」


どうやら向かって来るとは思ってなかったようでなんか混乱してる。

流石夢の中だけあって自分の都合が良い流れだ。

うん、夢だけあって完全に自分有利な展開だな。


混乱する敵を薙ぎ払うように大太刀で斬ると数人の胴が真っ二つに割れ血が飛び散る。

だけど馬上から無双するのは意外と難しい。

左右に大太刀を振るうとどうしても無駄な動きが発生する…。

よし、馬から降りて無双しよう!!


夢だからか颯爽と馬から飛び降りる事が出来、地面を踏みしめると向かって来る足軽を薙ぎ払うように斬り捨てる。


だけど本当にリアルな夢だな…。

なんか切った際に手ごたえがあったし、まさか寝ながら隣りに座った女の子の太ももとか胸とか揉んでないよな?


そんな最悪な状況を思いつつも、足軽を斬り、なんか名乗りを上げようとしてた武者も斬る。

完全にゲームのような展開…、だけどゲームにしては足軽がみすぼらしいな…。

何処かで見た戦国絵巻のように、褌一丁に胴丸を付けただけの人も居るし、まともな甲冑を付けてない人も居て統一性がない。

一応、槍や長巻を持ってて多少身なりの良い武者の指示で動いてはいるけど及び腰な鬼が多い。

不思議だ…、このまま斬りまくってたら途中で目が覚めるか?


それにしても、夢にしては凄く血なまぐさい。

まさか夢で血なまぐさい匂いまで再現されるとは、まさか寝ながら鼻血とか出してないよな?

いや鼻血の匂いよりも吐き気を催す匂いって事は、酔っ払いが電車の中で鼻血を盛大に出したうえ嘔吐したか?

いや、それって車内がどんな状況になってるんだ?

かなりエグイ惨状になってない?


そう思いながらも周囲を見渡すと、武者が声を張り上げて俺を囲んで討てとか言ってるけど、及び腰な足軽が多いし、何よりテレビで見たりするような槍捌きをする鬼が全くいない。

自分を囲もうとする足軽を斬り、指示を出している武者を斬る。

なんか自分の周囲に赤っぽいオーラ見ないなのが纏わりついてるけど、飛んで来る矢がオーラみたいなのに阻まれて自分まで届かないから今は気にしなくていいか…。


何人斬ったか分からないけど、殺到する足軽を斬りまくり進むと、後方で旗指物や流れ旗を持った足軽が慌てだし、大鎧を着た鬼が周囲の武者や足軽に何やら怒鳴り、直後、引かれて来た馬に跨って逃げていく。

なんか馬が小さいような…、武者が大きいのか?


大鎧を着た人の周囲に居た武者や足軽の半数がぐらいがその場にとどまり、残りが旗指物や流れ旗を持った足軽と共に馬を追って逃げていく。


あっ、あの残った人たちは俗に言う殿しんがりってやつだ。

確か、命をとして敵の追撃から逃げる味方を守る役目だったよな…。

まあ夢だし、手あたり次第斬りまくろう!


補足---------------

※補足

本作は西暦1477年から始まりますが日本ではありません。

同じ歴史を歩む異世界です。

なので人間は主人公のみとなります、ご了承くださいませ。

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