第36話 久しぶりの雨音

雨が降るのは久しぶりだ


久しぶりに空の味がした


午後はずっとそこに座っていたい


あのさわやかな雨の音だけを聞いていた




月が雲のふとんをかぶった


今夜はぐっすり眠るんだ


彩霞の化粧も雨で落ちていた


雨が五色の水晶になった


雨の世界をカラフルに染める




雨に打たれてさざ波が立つ小川を見て


暗い灯火の影が中でゆらゆら揺れている


雨の中を舞う小さな花を見て


小さな提灯のように野菜畑を明るくしています




寝ろ寝ろ


あの雨の奏でる子守歌を聴きながら寝よう


あの連綿と続く雨の糸は窓に珠玉のカーテンをかけたようだ


私たちが眠りに落ちたとき


私たちはそのカーテンを開けることができます

雨の妖精に連れられて童話の世界へ

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