「シャァァァァ！」

蛇は、望んでいない訪問者来訪に、雄叫びを上げた。

そう、俺の目の前にいるのは『ナーガ・シソーメン』。B3Fへ続く階段に居座る、半分に割られた竹でできた蛇のような魔物だ。今日こそこいつを倒して先に進むとしよう。

「シャァ！」

蛇は口から麺の塊を吐き出した！

バッシャー！

麺の塊はダンジョンの地面を抉（えぐ）った。

おっと、先制攻撃か、間一髪よけれたけど、すざましい速さだ。

〜ナーガ・シソーメンの特徴〜

頭を除いた部分全てが、水路の様な構造になっている。尻尾から生成された麺はこの水路を高速で流れることで加速し、地面を抉るほどの力を得るのだ。

すごい攻撃だ。だけど、隙はある。

きっと倒せるはずだ！

「シャァァ！」

再び、蛇は俺に狙いを定めた。

いまだ！

「うどん！」

魔法で出したうどんは、真っ直ぐ蛇の口内にぶち込まれた！

ニュルニュルニュル！

うどんは瞬く間に蛇の身体に入っていき、しまいに、尻から出てきた！

「シャァァァァ…」

ドシーン！

ナーガ・シソーメンにとって身体の水路は血管の様なもの。それを詰まらせたという事はつまり…分かるよな？

「やったぜ！これで進める！」

こうして、強敵『ナーガ・シソーメン』に勝利したのだった。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい