幕間2-4 ケニーを追って!

パカッ…パカッ!…


「ジェニファーさん。まだ行けるか?」


「もう少しいけるかなー」

私はジェームズと一緒に、ケニーの足跡を馬を使って探していた。彼曰く、


「3000kmを1人で進むなんて、たとえ馬車があっても無謀だと思わないか?つまり、何者かに転移されていたっていうことよ!」


という事で、地面に残った魔力を探知するべく、私はここに来たんだー。私的にはあり得ないと思うんだけどな。そんな魔法なんて存在しないし。


「あ、そろそろ限界かも…」

あの屋敷に空間を展開している以上、移動できる距離に制限がある。捜索できるのはここまでかなー


「諦めるな!ケニーが心配なんだろ!」


「そ…それは…」

ケニーが家に来るようになってから、私の生活は明るくなった。今まで話し相手なんて必要ないと思ってたけど、彼が変えてくれたんだよねー。

…彼からは沢山の物を貰った。だから、借りを返すとしようかー!


「もちろんだよ!ケニーは私に取って大事な人だからねー。何とかして手がかりを見つけようー」

「まずは捜索範囲を広げようかー」

こうして、一本道の街道周辺だけでなく、他の草原地帯も調べる事にした。

モンスターこそいないけど、野犬とか狼とか危険な生き物が割といるんだよねー。それらを掻い潜りつつ捜索を進めていくと、〜ついに痕跡を見つけた。


「ここだねー。」

私は地面に触れ、魔力の流れを詳しく調べた。


「どこに通じてる?」


「…バンブ村だね。どうやら君の読みは当たったらしいね。」


「だろ?これが保安官の勘ってやつだ!で、ここは使えるのか?」


「…魔力的なロックがかかってて使えそうにないねー。残念だ。」


「それじゃ行ってくる!」


「え、どこへ?」


「隣町から船が出てるんだよ。その船を使えば遅れても20日以内にはバンブ村まで行ける。俺が代わりに行ってやるよ!」


それは、あまりにも無茶で、無謀な提案だけど、ジェームズの強い意志を感じた。

「ケニーのこと、頼んだよ!」

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