大地地獄のまとめ

 大地地獄の下り門を通るニャン吉達。


 ニャン吉「大地地獄は乾燥してて暑かったにゃん」

 レモン「ニャン吉様、羽虫、ヤゴの大人、馬人……後は小鬼。これからヨロシクお願いしマス」

 骨男「おいらは馬人か。レモン、おめえ相手の呼び方独特じゃねぇか」

 レモン「気に触りマシタカ?」

 骨男「全く気にしてねえよ。それよりニャン公、おめえは例のあれだろ? 番犬候補っつー番犬レースの参加者なんだろ」

 ニャン吉「そうだにゃん」

 骨男「じゃあ、おめえは現世から死んでこっちに来たんか」

 ニャン吉「まあにゃ」


 レモン「ところで、一世鬼は私以外ここにいマスカ?」

 骨男「いや、おいらと鬼市は違うぜ。おめえ等はどうだ? 集太郎、ペラアホ」

 集太郎「蝶々は先祖代々鬼で」

 ペラアホ「俺もだーよ」

 レモン「そうデスカ」


 鬼市「ところでクソ猫、お前――」

 レモンは鬼市の前の地面を蔦で叩いて大きな一つ目で睨んだ。

 鬼市「――白猫、お前番犬候補同士の決闘のルールについて覚えたのか?」

 ニャン吉「もちろんにゃ」


 鬼市「勝敗はどうやってつける?」

 ニャン吉「相手の首輪を破壊するにゃん」

 鬼市「破壊したら?」

 ニャン吉「破壊された者は脱落するにゃ」

 鬼市「脱落したらどうなる?」

 ニャン吉「次の番犬の奴隷となるにゃん」

 鬼市「ツーと言えば」

 ニャン吉「バカーにゃん」


 レモン「この首輪は馬人が作ったって言ってませんデシタカ?」

 骨男「正確には共同研究でよ、全ての機能のアイディアを出したんでえ」

 レモン「例えばどんなアイディアデスカ?」

 骨男「材料とか製造方法とか……まあ色々よ」


 ニャン吉「ところで鬼市、門番というのはここから先の地獄にもいるのかにゃ?」

 鬼市「ああ、基本一つの地獄に門番は必ずいる」

 ニャン吉「ここの長老みたいな変人なのかにゃ?」

 鬼市「さあね、でも次は……いや自分で考えろ」


 集太郎「でもありぇじゃ。ニャ吉なら大丈夫じゃ。猫エネルギーで全部粉々じゃ」

 ペラアホ「バルサミコー」


 骨男「おい! ニャン公! 出口が見えて来たぜ!」

 ニャン吉「にゃ! さて次も頑張るにゃ!」

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