第65話 クレープはさすらいに
ジャキの意識が遠くなっていく。
「あー。涙のお別れにはさせないよ?」
十三のその声とともにジャキの意識が戻ってくる。
「え?」
女子大生が驚く。
「え?」
ジャキも驚く。
「一応、僕さ。
RPGいうところのヒーラーなんだけど?」
十三がジャキの傷を回復させた。
「そ、そうだったの?」
女子大生が驚く。
「うん」
「傷が痛くない」
ジャキが腹部を押さえる。
「うん」
十三がうなずく。
「とりあえず、質問。
あのオークっぽいのは誰?」
十三の質問にジャキがうなずく。
「あいつはガイルだ。
なんか前に戦地でジルが拾ったんだ」
「そうなの?
そのガイルって人……
ものすごい力を感じたよ?」
「ああ、俺もそのことについてはわからん」
「とりあえず。
曽呂勇姿学園に向かおう。
色々報告しなくちゃだ……」
十三がそういうとジルたちはうなずいた。
「やぁやぁ」
すると青年の男性が声をかけてきた。
「誰?」
十三の質問に男が答える。
「僕かい?
僕の名は、橘 吾郎。
しがないクレープ屋だよ」
「そのクレープ屋さんが何のよう?」
「ちと僕も曽呂勇姿学園に行く用事があるので。
一緒に行かない?」
吾郎の提案に十三がうなずく。
「いいよ」
「いいのか?」
ジャキが驚く。
「まぁまぁその前に。はい!」
吾郎が、女子大生の肩に手をトントンと触れると。
女子大生の身体に真っ赤なドレスが着せられる。
「それがクレープ屋さんの能力?」
「そうだよ。
エアーズポケットって言ってね物体を移動させる能力なのさ」
「それで楽々、学園に戻れるってこと?」
「そうだよ」
「クレープ屋さん有能だね」
「はは。ありがとう」
吾郎が笑う。
そして、ジャキの身体を飛ばした。
続いて女子大生。
十三、自分の順番で吾郎は学園に身体を飛ばした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます