第43話ニャオちゃんの獲物
43,ニャオちゃんの獲物
もしかしたベッドの上が捕獲の現場なのでは?
と考えて恐ろしくなった。
そっと二階を覗きに行く。
階段には羽毛が一枚落ちていただけで血痕はない。
ベッドの上も羽毛が2,3枚落ちていただけで異常なし。
たまたま入り込んだハトをそこで咥えたのなら
もっとたくさんの羽毛が落ちているはずである。
やはりニャオちゃんが外で捕らえたハトをご苦労な事に
運んで来たという事らしい。
下まで運んだのもニャオちゃんなのだろう。
でも、居間に羽毛が飛んでいるのはなぜなのだろう。
居間に置かれたハトが息を吹き返して暴れたのでとどめを刺したのかもしれない。
そうだ。
それなら説明がつく。
ニャオちゃんは私に贈り物を持ってきたつもりだったのだ。きっと・・・
この後、この贈り物は1,2か月に1回の割合で続けられる事となった。
ある時は玄関先に、ある時はベッドの下に、ある時は居間のテーブルの下に・・・
その時によってハトだったり雀だったり・・
ニャオちゃんはネズミより鳥を捕るのが得意らしい。
時に獲物のない時はどこから持って来るのかスーパーの袋の丸めたものを咥えて来た。
そういえばまだニャオちゃんがうちの子でなかった頃
、縁の下にたくさんのスーパーの袋が集めてあった。
ニャンコちゃんがやったのかと思っていたがもしかしたら
ニャオちゃんだったのかもしれない。
猫によって得手不得手があるようだ。
この後、何ヶ月も何事もなく過ごしていたが6月11日雀を捕ったらしい。
玄関のドアを開けるとドアの前に雀が置いてあった。
心の中では可哀想と思いながらニャオちゃんの方はほめておく。
ネズミを捕ってねといいながら。
この言葉が効いたのか19日の昼、スズメを捕って置いてあったが
夜中にネズミを捕ったらしく階段の下、トイレのドアの前に
小さな赤ちゃんネズミの死骸が置いてあった。
赤ちゃんといえどもネズミはネズミ。
頭をなでながらほめてやると胸を反らせて威張っている。
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