Climax02―冒険者達の底力
冒険者達は列車を襲撃した二体の蛮族と対峙する。二体の蛮族は依頼で討伐した蛮族よりも遥かに強く、苦戦は必至に思われた。
シア:こちらはヴォーパルウェポンのランクBをエルゼンに投げて、とフィールドプロテクションをするしかないね。
エルゼン:いいね。ありがとうございます。問題は当たるかどうかなんだよね。
ドジソン:回避力は基準値4か。うーん、スネアが決まって転倒できれば……
テオドール:スネアは厳しいな。メドゥーサの精神抵抗力が基準値6だから抜けない。
ドジソン:そうなんだ。変転と声援あればワンチャンと思ったけど。
GM:今ドジソンに声援を与えることができるPCは居ないね。
ドジソン:う、うーん。
テオドール:スネアを確実に通せるという自信があるなら打ってもいいと思う。ただ、かなりハイリスクハイリターン。行使は基準値いくつだっけ。
ドジソン:妖精魔法の魔法行使判定は5ですね。
テオドール:受動有利だから2不利になるね。変転と敵の出目次第。正直、そこまで分の悪い賭けではないと思う。
ドジソン:誰か接敵してくれれば、インプでも叩けるけど……
テオドール:スネアが決まらないことにはインプの攻撃も当たらないな。
ドジソン:うーん。よし、ワンチャン賭けてみますか。
【1ラウンド目先攻(冒険者陣営)①】
タービンとドジソンとシアが同座標に配置。そこから他PCの三名は前方に5m離れた座標に配置。
三名から5m前方にレッサーオーガとメドゥーサが配置。
まず、シアが制限移動で3m前進した後、補助動作でエルゼンに賦術『ヴォーパルウェポン』のBランクを使用。
更に主動作で神聖魔法『フィールドプロテクション』を自身を除外してPC五人を対象に行使。自動失敗せず、問題なく判定成功。
手番終了時にメドゥーサの『〇身も凍る姿』が発動。出目7で精神抵抗力判定の目標値は11となるが、精神抵抗力判定の出目が6で達成値12となり、抵抗成功。
ドジソンが《魔法拡大/数》を宣言して、レッサーオーガとメドゥーサを対象に妖精魔法『スネア』を行使。
ドジソンの魔法行使判定が出目6で達成値が11。
レッサーオーガの精神抵抗力判定は出目5で達成値11となり、抵抗成功。
メデューサの精神抵抗力判定は出目3で達成値9となり、抵抗失敗。転倒状態となる。
手番終了時にメドゥーサの『〇身も凍る姿』が発動。出目4で精神抵抗力判定の目標値は8となるが、精神抵抗力判定の出目が8で達成値13となり、抵抗成功。
ドジソン:よしよしよし。
ベルク:よしよし。
GM:GMの出目が腐りすぎてる。
テオドール:エルゼン、これならメデューサに両手利きの攻撃が入らない?
エルゼン:やってみよっか。
【1ラウンド目先攻(冒険者陣営)②】
エルゼンがメデューサとレッサーオーガが存在する位置まで通常移動。《必殺攻撃》を宣言し、レイピアでメデューサに両手利きで2回攻撃を行う。
エルゼンの命中力判定が出目5と6で達成値9と10。
メデューサの回避力判定は出目5と6で達成値7と8となり、どちらも回避失敗。
1回目のダメージは出目12で振り足しが行われ、更に出目7が出て19点の物理ダメージ。メデューサの防護点が2だが、弱点の物理ダメージ+2で合計は変わらず19点。
2回目のダメージは出目6で11点の物理ダメージ。こちらも防護点と弱点の足し引きで合計は変わらず11点。
メデューサはHPが0以下となり、生死判定に出目7で成功するが気絶する。
メデューサが気絶したことで乱戦エリアは即座に解除される。
シア:よし、ナイス。
テオドール:エルゼンの両手利きが初めて機能した気がする。
タービン:これであとはレッサーオーガだけだね。
【1ラウンド目先攻(冒険者陣営)③】
ベルクがレッサーオーガが存在する位置まで通常移動。エストックでレッサーオーガに攻撃を行う。
ベルクの命中力判定が出目6で達成値11。
レッサーオーガの回避力判定は出目3で達成値8となり、回避失敗。
ダメージは出目11で振り足しが行われ、さらに出目8で21点の物理ダメージ。レッサーオーガの防護点は2点なので、計19点のダメージとなる。
テオドールがレッサーオーガが存在する位置まで通常移動。ショートソードでレッサーオーガに攻撃を行う。
テオドールの命中力判定が出目9で達成値15。
レッサーオーガの回避力判定は出目8で達成値13となり、回避失敗。
ダメージは出目8で9点の物理ダメージ。レッサーオーガの防護点は2点なので、計7点のダメージとなる。
タービンがレッサーオーガに対して真語魔法『エネルギーボルト』を行使。
タービンの魔法行使判定が出目7で達成値14。
レッサーオーガの精神抵抗力判定は出目7で達成値13となり、抵抗失敗。
ダメージは出目9で12点の純エネルギー属性の魔法ダメージとなる。
レッサーオーガはHPが0以下となり、生死判定に出目6で成功するが気絶する。
魔物陣営のキャラクターが全滅したため、戦闘終了。
GM:なんとワンターンキル。素晴らしい。
タービン:素晴らしい。
ドジソン:「はぁ、なんかなった。」
エルゼン:キックを入れながらわふわふ言ってます。
ベルク:「くたびれたっす。」
タービン:「こいつらは縛って連れて行けばいいかな。」
テオドール:「いや、奴らは蛮族だから都市内に入れるのはどうかと思う。ここでトドメを刺すのがセオリーではあるが……」
タービン:「なるほど。」
テオドール:「だが、列車強盗があったという話だったな。奴らは列車を狙っていたし、もしかしたら関係があるかもしれない。」とエルゼンのほうを向く。
エルゼン:「確かに。でも、手掛かりがないわ。人族か蛮族、どっちがやったのかすら分からないし。」
ベルク:「その辺わかんないっすよね。」
テオドール:「このレッサーオーガは人族に化ける能力を持っている。可能性は十分にあるぞ。」
エルゼン:「そうね。列車強盗なんて企む輩なんて、早々居ないと思うの。強盗団の一味だったりしないかしら。」
タービン:「そうだね。じゃあ、トドメを刺さずに縛っていこうよ。」
GM:じゃあ、縛っておきます。
エルゼン:あ、メデューサのほうは頭に何か被せておきます。
GM:そうしたほうがいいね。いい対応だと思います。
ドジソン:ドジソンはビビりながらピアさん呼びに行ってます。
ベルク:「頭の蛇を全部切り落としても死なないんじゃないっすか。」
GM:相変わらず怖いこと言うなあ、このメイド。
テオドール:「いや、出血で死なれても困る。情報を吐くかは分からないが、尋問する以上は傷は出来るだけ負わせずに連れて行こう。」
ベルク:「了解っす。」
タービン:「ナップでも掛けておく?」
テオドール:「それくらいなら問題ないだろう。」
タービン:「はーい。じゃあ掛けておこう。」
GM:というわけで、襲撃者を難なく倒した皆さんはまた列車を走らせてキングスフォールへと向かっていくよ。
(ボス戦が終わり、次回からはいよいよエンディングとなります。)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます