Alabaster

扉叩いて 飛んで散った あなたの結晶の欠片

手を繋ごう 手を繋ごう

飛び出した雪花せっかが手に刺さった


触れるのも恐ろしいくらいに 

壊れてしまいそうに思った

細く光を乱反射した あなたのその手に

私のこの手が重なった瞬間だ


日々を祈って 飾り付いた 私の結晶の欠片

手を繋ごう 手を繋ごう

割れて砕けないほどの優しさで


降って舞って散った 雪の色 晩翠の通り

ハグをしよう ハグをしよう

飛び出した心抑えるように


触れるのも躊躇うくらいに

溶けてしまいそうだと思った

細くしなやかなその肌と 私のこの手が

温もりを持って触れ合った瞬間だ

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