文字
文字は息をしない
文字には血も通っていない
文字には体温もない
文字には声を出すこともできない
だけど文字は
あなたの紡ぐ文字は
わたしに語りかけ
わたしの心をあたため
わたしの血を熱くし
あなたの息づかいをわたしに感じさせる
その声はどこから聴こえる
わたしの中から
そのぬくもりはどこから生まれる
わたしの中から
その魂はどこに宿る
わたしの中に
だから
あなたの紡ぐ文字がわたしの心を震わせるとき
あなたはわたしの心の中にいる
いつも一緒にいる
その時わたしは心の中のあなたと対話している
それは本当のあなたではないかもしれない
あなたのごく一部かもしれない
もしかすれば
偽りのあなたなのかもしれない
だけど
あなたはあなた
確かにあなたがわたしの心の中に生きている
だからもう寂しくはない
文字は光を出さない
だけど文字が
光輝いている
あなたの紡ぐ文字が
きらきらと輝いている
まぶしいほどに
光輝いている
星のように
もう一人じゃない
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