第2話 部屋干し

 吾輩はパンティである。色はピンクである。ぐるぐると洗われるあとに、吾輩は部屋干しされる。吾輩は白と黒のパンティの間に部屋干しされてある。白のパンティはこう言った。私は黒のパンティが好きだよ、と。これを聞いた黒のパンティは白のパンティにこう言った。私は白のパンティはあまり好きではない、と。吾輩は白黒をはっきりさせるべきだと思う。吾輩は部屋干しの終えた女性が着替えるのをはっきりと見た。今日の女性のパンティは緑色である。吾輩はちょっとばかり悲しくなった。今日はお出かけが出来ないのだなと。吾輩はちょっとだけ、その緑色のパンティを恨むのである。緑色のパンティは吾輩にこう言った。私は特別な日にこの女性に選ばれるのだ、と。吾輩はこう思う。今日一日はきっと退屈なのだなと。

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