猫になれなかった犬

 https://kakuyomu.jp/works/16816452219594312528/episodes/16816927860774103902


 ↑と同一人物。見なくて平気。




 仕事から帰って灯りを付けると、獣耳のシルエット。


「ただいまぁ彼女ちゃん」


 とりあえず普通に。


「おかえりぃ彼氏くん」

「どうして犬耳」

「仕事忙しくてー、昨日は家に帰れず猫の日を過ぎちゃったせいです。彼氏くんに猫の日は彼女ちゃんの猫耳が見たいなあって事前に言われてたのにぃ」

「垂れ耳犬も好みなんだよねー」

「フォローありがとー。私はあなたの犬。好きにして、どうぞ」


 彼女ちゃんはお利口な犬のように両手を床に付けて座った。尻尾があったらそっちも伏せてる。


「好きにしてとは」

「言葉の通りです」

「もっと自分を大切にしないとダメだ」

「とーっくに彼女なのに!?」


 真摯な振る舞いは、時に恋人を傷つける。今日の学び。



 Twitter300字ss第四十九回お題より……「灯り」(本文299字)

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