どういうこと?

高校の校長が

国旗を背景に

レンタルしたモーニングスーツ着て

頭おかしいやつしかおらんのかい

と喚いている

大声量

鼓膜の蝸牛

頭上を越えて響く


それを皮切りに


友だちのおたんじょうび

部屋で待ち伏せ

書道家と

壁に一筆飾ろうと企て侵入


帰宅の足音

慌てて玄関へ出迎え

縦の光から

驚いた顔が飛び込んでくる

表情筋の躍動感 

ああ吃驚

気づいたら


視界は360度影に

上は底

素材はプラスチック

深すぎる帽子

大きすぎる

首が収まる


青バケツを被っている

色の濃い液体を

ぶちまけている

被っている私の顔面

滴りもせず

髪にはりつく


何やってるんだって言うけど

記憶がない

あなたがやったんでしょ

あなたがやったんでしょ

私は知らない

何も覚えてない

なにこれ


なんか楽しいかも


マイクを食べ始める人

白い悲鳴が

波のように広がる

ざわめく会場


おいしいのか

ケーキのように

減っていく

のをじっとみている


マイケルのコンサートみたいに

失神して搬送されていく

人々

担架重い

日雇警備員連続退職と募集の輪廻


わたしみたいな人

いたら手をあげて

声だしてみて

みて


わたしも等身大に

なれるかしら


小指釣られる

なんで

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