③
「うん。仕方ないから、駅まで走ろうと思って」
「それじゃ、濡れちゃうだろう。かなり降ってるし。俺の傘に入れよ」
「悪いから、いいよ」
私は即座に断った。
元々端正な顔だちの正哉は、中学三年生ぐらいから急に背が伸びて、モテるようになった。それは、高校生になった今でも続いている。
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