第34話

 茂の様子をこっそり見る為に、ここにいることを伝えると。

  

 「・・・社長。そんな趣味があったんですか」


 いや、誤解だ。


 慌てて、鈴木にそういう訳ではなく、友達としてと言った。


 「友達のデートの様子が気になってこっそり、つけていたって事ですか?」


 「そうだ」


 真の目的は、デートの妨害だが、そのことは言わない。


 「そうなんですか」


 「そこで、だ」


 「はい?」


 「鈴木は茂のことが、好きなんだろう」


 「それって、セクハラになりますよ」


 「・・・・・すいませんでした」


俺は、慌てて頭を下げて、鈴木に謝った。

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