ロザ


 ロザの話なんですが、かつて1等と2等だった国鉄の等級が、昭和44年以降、グリーン車と普通車に変わったことはよくご存知であろう。

 だから普通列車、準急、急行を問わず、ロザの車体側面には、青帯に代わって、黄緑色の等級帯が引かれることになった。

 キロ28とか、サロ153とかね。

 だけど青にしろ黄緑にしろ、特急のロザに等級帯が引いてあるのは見たことがない。

 どうしてなのだろう?

 181系電車にもキハ82系にも、そんなものなかった。

 新時代の特急として、従来の茶色い客車からせっかく明るい塗装に変わったので、それを乱したくなかったのだろうか。

 だとしても駅で乗車時、乗客が困惑しなかったのだろうか。

 例えばキハ80とキロ80は、窓のサイズでいっぺんに見分けがつくが、それができるのは鉄道ファンだけ。(※)


「おやおや、ワシが乗るグリーン車はどこかいな?」


 等級帯を引かないのは特急用車両だけかと思って、準急用のような特急用のような157系を調べてみたら、サロ157にも等級帯は引かれず、やはり登場時より157系は、特急寄りに振った車両だったということか。


 ここからは黄緑帯ではなく、青帯の話だけれど、特急列車に等級帯を引かなくなったのは青大将からじゃないかと思う。


(どうでもいいが、青大将は『青』じゃなくて、『緑色』じゃないですかね)


 その後の20系客車にも等級帯はないが、20系なんぞは、ナロであろうがナロネであろうが、車体の青と青帯とが重なって、等級帯なんて引きようもないじゃないか。

 ならばスカ色はどうしたと思って、70系時代の横須賀線を眺めると、サロにはちゃんと青の等級帯を入れていたが、それでも青2号(スカ色ブルー)の隣に2等帯(青1号)では見にくいので、境目にクリームの細線を入れる工夫をしていたそうだ。


(※)キハ82-900のことは忘れよう

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