二回目の天使と三回目の悪魔

殻の中から小人のような、昆虫のような、人と同じ姿をした生き物が、出て来たかと思うと、そこら中に、同じような生き物がいっぱい出て来る。

それぞれ違う場所から出て来たその生き物たちは、

「これが、伝説の……天地創造」

「伝説って、そういう……もの、なのか?」

と、ひそひそ囁きあう。

人が作った……伝説だ。

伝説は穴の中の人の前に、立ちはだかり、そこに今より大きな穴が現れる。

大きな穴は、人が作り出した、巨大すぎる穴の奥へ続いている。

その穴の先で、人たちは話をしていた。

「俺たちが、……人間だった、ものか?」

「俺たちは……昔」

その先の、大きな穴が、人の作った、『伝説』だった。

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