もんむす!めたもるふぉ~ぜ☆~世界に♂はボク一人!?~
しゃむしぇる
プロローグ
第0話ー1部 崩れ去る日常
ボクの名前は
コンプレックスその①……背が小さい。
ボクの友達とかは皆170cmとか背が高い人だと180cmとかになってる。
なのにも関わらず、ボクの身長は中学生の時から止まったままの148cm……。だから友達と話すときは、頑張って上を見上げないといけない。
コンプレックスその②……よく女の子に間違われる。
今年で高校3年生になるボクなんだけど、未だに新任の先生とかに男装した女の子に間違われる。
ほらよくいるでしょ?学校の門の前で挨拶活動してる先生達……その中に新任の先生が混ざってると100%言われる言葉がある。
「あれ?君、ここ男子校だよ?」
知ってるよ!!ボクこれでもちゃんとした男の子なんですー!!今年受験なんですー!!
ってか、わざわざ男装までして男子校に乗り込んでくる女の子がいる!?思春期真っ盛りの性獣どもがはこびるところに、自分から来る!?普通!!
そう言葉をかけられる度に、ボクのことを知ってる先生がその先生に
「
ってちゃんと補足してくれてるからいいけど……。
コンプレックスその③……声が幼い。
普通中学生の時ぐらいには声変わりして男の子は、より男の子っぽい声になったりするはず……なんだけど。
ボクの場合は未だに声変わりが来てません!!
そのせいもあって、余計に性別を間違われることが多い。
「これでも男の子です!!」
って言い張っても、声が幼いわ、顔は女の子みたいだわで信じてもらえないことが多々ある。
とまぁ、挙げたらきりがない位ボクにはコンプレックスがある。
主にこの体にねっ!!
でも、そんなコンプレックスを抱きながらもボクは高校の友達と楽しい毎日を送っていた。
だけど、そんな何気ない楽しい毎日は……ある時一瞬で崩れさってしまうのだった。
「お~う!!ルア、今日も相変わらず可愛いな。」
登校途中、ボクを見かけそう声をかけてきたのは、幼稚園からの親友の
身長も高い、イケメン、スポーツ万能、成績優秀……完全な人生勝ち組。
ボクとは正反対だね!!
「可愛いって言わないでよ、気にしてるんだからさぁ。」
彼はボクに会う度に
「へいへい、すまんすまん。これ言わないとなんかあれでさ。……にしてもよ、雪凄くね?」
道端に降り積もった雪を鷲掴みにしながら悟は言った。
「ねっ?天気予報でも言ってたけど……今年はひどいらしいよ?」
最近の日本は異常気象のせいで、極端な天気が多い。雨が多く降ったり、異常な暑さだったり、今日みたいにすごい雪が積もったり……。
ボクのコンプレックスと同じで挙げたらきりがない。
そしてざくざくと雪を踏みしめながら、学校へと向かっている途中……。
「そういえばルア、今日放課後どっか行くって言ってたけど……またアニメか?」
「そうだよー。最近流行りの異世界転生ものなんだけどね、その主人公のフィギュア予約してるんだ。」
今日この日のために、購買の人気のお菓子を諦めてお小遣いを貯めていたのだ。その間なんと3ヶ月……お菓子抜きの生活は予想以上に過酷だったけど、それも今日でおしまいっ。
「好きだよな~お前そういうの。」
「逆に悟はアニメとか全然見ないよね。憧れない?異世界転生。」
ボクはめっちゃ憧れるけどね!!寧ろこんな世界とは早くバイバイして、次は高身長で男らしい人間に生まれ変わりたいよ。
「まぁ……憧れるっちゃ憧れるけど、架空の話だから憧れるだけ。現実的じゃないよな。」
「悟は現実主義だよね~。もっと夢を持とうよ。夢をさ。」
横断歩道が青信号になり、その上を歩いていた時だった。
ツルッ。
「わっ!?」
ゴンッ……。
「あい、たたた……。」
凍っていた路面で足を滑らせてしまい、思いっきりおでこから転んでしまう。
おでこも痛いけど……悟以外に見られてないよね!?
ぶつけたおでこを擦りながら辺りを見渡すが、悟以外に人の姿は見当たらない。
見られていないことに安心し、ホッと一息ついていると
「なーにやってんだルア。」
「あはは……滑って転んじゃった。恥ずかし~。」
ま、悟以外に見られてないからいいけどね。
「ほら、手貸してやるよ。」
「ありがとー。」
ボクよりも大きなその手に、手を伸ばした時……
パーーーーーッ!!
「ふえ?」
「あ?」
突然けたたましいラッパのような大きな音が聞こえ、音の方を振り向こうとした瞬間。
ドン…………。
という強い衝撃と共にボクの目の前が真っ暗になった。
後のニュースによると、どうやらアイスバーンでタイヤを滑らせた大型トラックが、横断歩道を渡っている途中の高校生二人を撥ね飛ばしてしまったらしい。
一人は即死……もう一人は意識不明の重体になってしまった。という悲惨な事故だった。
まだ若いその命を不幸にも落としてしまった少年の魂は、無慈悲に天へと昇っていくかに思えたがその途中
「あら、この子私好みの可愛い顔してるわね。これを閻魔に渡すのはちょっと勿体ないわ。」
妖艶な笑みを浮かべる何者かによって、その魂は持ち去られてしまう。
これが後に
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