クーランシュティムの青い薔薇
汐凪 霖 (しおなぎ ながめ)
告解
ああ、神さま。
──いいえ、あなたにでなく。
あなたは祈りに値しない。
この理不尽を正さない、あなたは。
私が祈るのは、大切な、貴方。
どうか、お許しください、私の無知を。
それなのに貴方を愛していることを。
ごめんなさい、私は無力です。
貴方を助け出すことも、解放することも出来ない。
それでも愛しているの。
なんて、ひどい。
私が出来るのは、この身を貴方に替えるだけ。
『青い薔薇』には、私がなります。
ごめんなさい。
許して。
忘れて。
せめて、貴方の16年間を、この身で贖えたならいい。
けれど、選べるのは、この道だけ。
私には、愛するものが、ありすぎる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます