優先席

 僕はこの言葉が好きではありません。

 優先というのは全ての席がそうなはずです。なのに『優先席』という席を作ってしまったことで、まるで他の席は違うかのような感じになってしまうのです。でも本当は違いますよね? お年寄りや身体障がい者や妊婦さんやケガ人に席を譲るのは全席共通のルールのはずです。それは、大人が子どもにきちんと教えていかなければならないことです。


 見たことないですか? 車内がそこそこ混んでいるはずなのに優先席だけが空いている姿を。あくまでも優先なんだから該当者がそばにいなければ座っていいはずです。でもなぜか暗黙の了解で健常者は絶対に座ってはいけない雰囲気が漂っているのです。これっておかしくないですか? なので僕は堂々と座らせていただいていますし、必要なら席を譲ります。


 ちょっと話が逸れますが、皆さんは席を譲る時はどのように譲りますか? 僕は該当者がそばにいたら黙って立ち去る派です。声をかけるのはリスクがあるからです。例えば高齢者だと『いやいいですよ』とか、ひどい時だと『高齢者扱いするな』と言われる時があります。

 それが煩わしいので黙って去ります。お礼などいりません。つべこべ言わずに座ってくださいという感じです。

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