リリエルへの想い

 深夜、エドモンド達が寝静まった頃。

 リリエルが、何かをディンに言いたげにディンの方へ歩いてきた。

「ねえディン君、あの子達を転移でドラグニートかどこかに送る事は、本当に出来ないのかしら?」

「……。出来ない、転移はこの世界では本当に珍しい魔法なんだ。だから、外界の事を知られるきっかけになる可能性があるから、出来ない。」

「そう、ならきちんとノースディアンまでは送っていくのね?」

「そのつもりだよ、道中の護衛もある程度はするつもり。」

 出来ないと言われて眉間に皺を寄せたリリエルだったが、ディンの言葉の続きを聞いて少しその皺を緩める。

 どうやら、誰しもが思った以上にリリエルはエドモンド達に感情移入にしている様子だ。

勿論ディンもその事に驚いていて、リリエルはここまで他人に関わろうとするのか、という風だ。

「全く、驚いたよ。リリエルさんはあの子達が心配なんだね?」

「どうかしら。ただ、放っておくのはいけないと思うだけよ。」

「それを心配してるっていうんだよ、リリエルさん。」

 リリエル自身、この感情に違和感を感じていた。

エドモンド達を無事に送り届けなければという、その感情に。

 何故そんな事を考えているのか、何故そんな考えに至ったのか、リリエル自身が理解出来ていないというのが正しいだろう。

「心境の変化ってやつじゃないかな?俺は良い傾向だと思うよ。人を思いやる気持ちっていうのは、大事だからね。」

「そんなものかしら?私が誰かを思いやるなんて、考えられないけれど。」

「例えば、蓮に対してはどうかな?蓮には優しいだろう?」

「……。蓮君は特例みたいなものよ、あの子の気持ちはなんとなく理解が出来るもの。」

 蓮の気持ち、というのは、復讐の事だろう。

 蓮は虐待をしてきた両親に復讐を果たし、殺してこの世界に来た。

復讐を願うリリエルは、その点で蓮にシンパシーを感じているのだろう。

「じゃあ竜太はどうなんだい?ありがたい事に、優しくしてくれてるじゃないか。」

「あの子は……。あの子は、似ているのよ。」

「似てる?」

「昔、シードルという少年がいたわ。その子に、竜太君は似ているのよ。」

 リリエルの言葉の震え方からするに、そのシードルとは仲が良かったと見受けられる。

暗がりにいるリリエルが、珍しく何かを思い出す様な眼をしていた。

「そのシードル君が好きだった、とかそんな感じなのかな?」

「いいえ、友達と言った方が良いのかしら。でも、結局私が殺してしまったのだけれどね。」

「そりゃまたなんで?」

「私の師匠のいた組織と、シードルの育てられていたいた組織はね、敵対関係にあったの。だからそれを知った私の育て親は、シードルを私に殺させた。」

 そんな過去があったのか、とディンは内心心を痛める。

まだ19歳のリリエルが、友と呼べる子を手にかけたのは何年前の話なのだろうか。

 もしも多感な時期だったとしたら、それは酷過ぎる。

「もう5年も前の話よ、今更何かを思うこともないわ。」

「そっか、なら俺から何かいうこともないかな。」

「何を言われても困るだけよ。」

 声色は普段通り、暗がりで見える眼もいつも通り。

 しかしディンはなんとなく理解出来た、竜太をそのシードルに重ねているという事は、リリエルにとってシードルは大切な存在であろうことが。

 だから、そのシードルの姿を重ねている竜太に対し、態度が優しいのだろうと。

「リリエルさんは本当は優しいのは知ってるよ、だからあの子達の事もこうやって面倒見ようとしてるんだろうさ。」

「優しくなんてないわ、私は私の思う通りに動きたいだけ。暗殺者で、復讐を願う者が優しいなんて、おかしいでしょう?」

「おかしくなんてないさ、人間らしくて良いと思うよ。」

 リリエルがディンにこんなに話しかけてくるのは、昼間の戦闘を経て少しわだかまりが解けたからだろう。

 ディンはそれがわかっているから、普段のリリエルなら絶対に受け入れないであろう事も、口にする。

人間らしさ、それはディンが大切に思う事の一つだった。

「貴方は神なのだから、そう見えるのかもしれないわね。でも私は沢山の命を奪ってきた、優しいなんて言われる場所にはいないのよ。」

「そうかな?そんなこと言ったら俺だって沢山の命を奪ってきたさ。守れた命だって見捨ててきた、それが竜神王の使命だからって。」

「貴方は何かを守る為に戦ってきた、だから失わずにいられるのよ。私は、ただ復讐を願い生きてきた。だから、そんな言葉は受け取れないのよ。」

 後悔はない。

リリエルは、復讐の為に生きる事を後悔はしてないし、間違っているとも思っていない。

 だから、その為になら敵であれば子供でも殺す。

それが、復讐者として生きる者の性なのだから。


「俺はさ、リリエルさんにも幸せになって欲しいな。復讐を成し遂げた後でも、復讐相手であるクロノスが消えた後でも。どこか旅にでも出て、世界を見て回ってさ。」

「復讐が終わったら、なんて考えた事もないわ。刺し違えてでも復讐を果たす、それが私の生きる意味よ。」

「生きる意味なんて、そんなもの固執しなくていいだよ。君は人間なんだから、いくらでも生き方を変えられるんだよ。」

 少しの沈黙の後、ディンが言葉を口にする。

 君、と呼ばれた事にリリエルは驚く。

遠くで薪の爆ぜる音が聞こえてくる中、少し眼を見開いた。

 今まではずっとリリエルさんと呼ばれてきたし、それはディンがリリエル達指南役を対等に見ているからそう呼んでいるのだと思っていた。

 しかし、事実は少し違った。

ウォルフや外園はある程度の年齢を超えているからそう呼んでいたが、リリエルやセレンはまだ10代後半か20代前半。

 だから1柱の神として、一人の大人として、将来を憂いていたのだ。

「リリエルさん、君はまだ若い。だから、生き方は自由でいいんだよ。」

「……。そんなこと言われても、私は復讐以外の道は捨ててしまったわ。」

「復讐に生きる事が悪い事だとは言ってないよ。ただ、復讐が無事に終わったら、すべてをリセットして生きてもいいと思ってるだけだ。」

 ディンは、優しく諭す様にリリエルに語り掛ける。

 リリエルは、心の根底ではそんな事は考えられない、復讐以外の道など考えた事もないと考えていたが。

思考の上澄みで、復讐を終えたら自分はどうするのか、と少し考える。

 そして、その時点でこの話ではディンに「負けた」と悟る。

 何かを考えさせられた、上澄みだけでも心を動かされた。

それはつい数時間前のリリエルだったら、屈辱的な事柄だっただろうが。

 なぜか今は、それも悪くはないのかもしれないと思わされる。

「貴方と話していると、何故なのかしらね。」

「何がだい?」

「それも悪くないと思わされるのよ、不思議とね。でも、復讐をやめる気にもならないわ。」

「それでいいんだよ、リリエルさん。復讐をやめろなんて言わないさ、ただその先は君は自由だって事を覚えておいてほしいだけなんだ。」

 リリエルにとって、ディンも神だ。

自分の運命を狂わせたクロノスと同じ次元の存在、と今までは忌避感を持っていた。

 しかし、こうやって話していると。

同じ神とは思えない程、ディンは人間らしかった。

 リリエルが闇に生きているのなら、ディンは光に生きている。

何かを守る為に剣を振るい、その力を使う。

それがどこか懐かしく、暖かいと感じる。


「ディン君、貴方は本当に甘いわね。」

「甘いかな?俺は結構厳しい方だと思ってたんだけどね。」

「甘いわよ。自分の命を一度でも狙った人間に、ましてや貴方の守るべき人達にとって害になりかねない私に、こんな言葉を渡してくるんだから。」

 もしかしたら、ディンとリリエルは対立していたかもしれない。

そうしたら、リリエルはきっと竜太やディンの息子達を狙っただろう。

それが、暗殺における敵を動揺させる常套手段だからだ。

 そんな可能性があったリリエルに対し、ここまで優しいと思う様な言葉をかけてくるのは、きっと心の底から、誰かを信じられるからなのだろう。

「昼間に戦ったのは、正解だったかもしれないわね。」

「そうだな、おかげでリリエルさんにこうやって言葉を伝えられる様になったんだから。」

「……。貴方、本当に蓮君を斬るつもりでいるの?私に対してでさえこんな調子で、どうして蓮君を斬る可能性なんて持っているのかしら?」

「それは言えない。竜神王である俺にしか出来ない事だから、とだけしか。」

 リリエルは純粋な疑問をぶつけるが、ディンはそれにこたえようとはしなかった。

ただ、ディンはそれを覚悟しているという風にしか、リリエルにはわからなかった。

 それと同時に、何故弟と慕っている蓮を斬るという考えになってしまったのか、という疑問もまた浮かんでくる。

蓮が魔物の元である闇をこれでもかと抱えているのは聞いたが、それがディンが蓮を斬るという話になるのが、わからない。

「竜神の剣は闇を癒す刃、と言っていなかったかしら?」

「竜神の剣はそうだよ、竜神王の剣は違うけどね。」

「どういう事かしら?」

「そのまんまの言葉の通りさ、竜神王剣は闇を癒す刃ってだけじゃない。勿論、闇を癒す剣でもあるけどね。」

 リリエルは疑問を浮かべる、闇を癒すだけではないという言葉に。

そして暫く黙ってから気づく、その言葉の正体に、蓮の行きつく先のその可能性に。


「まさか……、そんな事があり得るの……?」

「あり得るから、俺はその覚悟をしておかなきゃならないんだ。」

 遠くで薪が燃えカタリと音を立てる中、リリエルは思い出す。

 竜太がいつだったか話していた、デインという竜神の過去。

この世界の守護神で、竜太やディンがいた世界を滅ぼしかけた存在だったと。

 闇に飲み込まれ、世界を滅ぼしかねない量の魔物を生み出し、それをディン達が打倒した、と。

 そのデインが力を与えた蓮、そして先ほどのディンの言葉。

結びつけるのは、そう難しい事ではなかった。

「でも、デインという竜神は無事に光へ戻ってきたのでしょう?蓮君だって、そうなるんじゃないの?」

「デインと蓮は大きく違うんだ。デインは竜神で、沢山の光に包まれたから光へと戻ってくる事が出来たんだ。蓮はまだ、その沢山の光に触れていないし、竜神でもない。だから今のままじゃ、蓮はそうなった場合光へ帰って来る事が出来ない。」

「だから、闇を癒す旅と言ったわけね……。そう、そうなのね……。あの子が……。」

 珍しく、悲しげな表情を見せるリリエル。

 それは蓮に対しシンパシーを感じていたからというのもあるが、暗殺者である自分を慕ってくれている、蓮という少年がそうなるのが嫌だという感情だ。

 しかし、ディンがそういうのならば、まだ希望は残っているという事なのではないだろうか。

闇を癒し敵を討つ、ならば闇に飲み込まれない可能性もあるのではないか、と。

「ディン君、貴方は蓮君に希望を持っている、そう言っていたわよね?」

「そうだね、俺はまだ希望は捨ててない。蓮がこの旅で心の闇と向き合って、それを癒す可能性に賭けてるんだよ。」

「そう……。なら、私もその賭けに乗せてもらおうかしら。」

 リリエルは考える、蓮の未来を。

 それは自分の未来を重ねた様な、自分の過去を重ねた様な感情。

 復讐を果たした蓮が、これから先どう生きていくのかという想像をする。

闇に飲まれてしまうのか、それとも光の世界へと帰還するのか。

「意外だね、リリエルさんがそんな風に言うなんて。やっぱり、心境が色々変わって来たんじゃないか?」

「そうかもしれないわね、暗殺者が誰かの未来を憂うなんてありえないもの。心構えを忘れたわけじゃないけれど、何かが変わっているのかもしれないわ。」

「良い事だよ。そうやって変わっていくのは、人間の特権みたいなものだからね。」

 自分は守護神として、考え方やスタンスを変える訳にはいかない。

だから、人間であるリリエル達にとって、それは特権だと言う。

 一種の憧憬とでも言えば良いのだろうか、懐かしさとでも言えば良いのだろうか。

そんなディンの心境を、リリエルはなんとなく察する。

「貴方は守護神なのだから、人間の様には出来ないのね。特権だなんて、大袈裟な気もするけれど。でも、確かにそうかもしれないわね。」

「そうだよ。俺は守護神、変わる事は出来ない。蓮に対してだって、やらなきゃならなくなったら剣を向けなきゃならない。でも、君達人間は自由なんだ。」

「そうかもしれないわね。」

 そういうとリリエルは、後ろを向いて歩き始める。

言いたい事は言い終わり、暖炉の方に行き休憩を取りたいようだ。

「おやすみ、リリエルさん。」

「えぇ、おやすみなさい。貴方と話が出来て、初めて良かったと思ったわ。」

「それは良かったよ。」

 リリエルはそれだけ言うと暖炉の方へ行き、ディンは一人暗がりに残される。

ディンはリリエルの変化を喜ぶとともに、改めて蓮の事を考えため息を一つついた。


「ふあぁ。」

「エド、おはよう。」

「おー、ディンか……。おはよー。」

 翌朝エドモンドが目を覚ますと、一行は準備を終えていた。

レジナとベアトも起きていて、エドモンドが一番最後に起きた様だ。

「じゃ、食べたら出発しますか。」

「俺チョコの食べたいなー。」

「わかったわ、これを食べなさい。」

 リリエルから渡されたレーションを、寝起きの頭でもしゃもしゃと食べるエドモンド。

他の面々はもう食事も終えている様で、寝ぼけながら急いで食べる。

「ん、ん、んぐ!?」

「水を飲みなさい、喉が乾いているとつまりやすいわ。」

「ん……、ぷは!サンキュ!」

 水で乾いたレーションを流し込み、飲み込む。

水分補給も同時に行い、喉がある程度潤う。

「それじゃ、行こうか。」

「なぁ、オヤジ達はどうしてる?」

「ん?エドのお父さん達か。えーっとな、北に向けて動いてるみたいだよ。」

 ディンの共鳴探知はその世界に居れば、何処に居てどんな状態かもわかる。

 竜太の探知が人間の波動や魔物の波動を探知するだけなのに対し、ディンはその状態や誰か個別で理解できるという物だ。

 同じ共鳴探知なのだが、ディンと竜太ではくぐって来た場数が違いすぎるため、そういった差が出来ているのだろう。

「ってことは、基地から移動してるんだな。」

「そうなるかな?革命軍の人達もその先を行って北上してるよ。沢山の人がいる方向だから、もしかして首都のモレルかな?」

「だと思うぜ、でもオヤジ達がモレルに行くなんて、ちょっと信じられねぇな。」

 特攻を仕掛ける気なのか、とエドモンドは暗い顔をする。

今までもモレルに何度か戦いに行った事はあるが、圧倒的戦力差で仲間が何人も死んで来た。

 革命軍の方が人数が多く、また大人が多い。

子供も結構な数がいるレジスタンスとでは、熟練度が違う。

幾ら経験を積んでいると言っても、幾ら訓練をしていると言っても、革命軍には及ばないのだ。

 ドラグニートから銃を与えられてからは、少しは善戦出来る様になったが、しかし。

レジスタンスの今の戦力では革命軍に勝てない、自分達が今生き残っている方が奇跡だと感じさせられる。

「なぁディン、ディン達は俺達を手伝ってくれたりしないか?」

「残念だけど、レジスタンスが革命軍を打破するまでの付き合いは出来ないよ。俺達はこの国の状態を確認し次第、本当は次の国へと行かなきゃならないから。」

「そっか……。」

「ごめんな、エド。本当なら手伝いたい所なんだけど、時間がないんだ。世界が滅亡する前に、俺達は色々としなきゃならないんだ。」

 エドの心を読み、何をしてほしいのかを理解するディン。

しかし、それは竜神の掟に反する事であり、何よりそこまでマグナの神々が待ってくれるとは思っていない。

 レジスタンスが革命軍に勝てば終わりでもなければ、そもそも論レジスタンスが正しいのかすら、今はまだ判断出来ない。

そんな状態でレジスタンスに荷担をして、この国や世界のバランスが崩れてしまっては元も子もない。

「貴女達をノースディアンへと送るのがせいぜいなのよ、許して頂戴。」

「そうだよね……、あたし達がこうやって無事でいられるだけでも、満足しなきゃなんだよね…。」

「レジスタンスの奴らは、またお前らが連れていきゃいいだろ?」

「そうかもしれないけれど、叔父さん達が納得するかどうか……。」

 リリエルとセレンが口を挟むが、暗い表情は拭えない。

やはり、追放されたとはいえ、レジスタンスの仲間達が心配なのだろう。

 しかし、ディン達にこれ以上迷惑をかける訳にもいかない、というのも事実だ。

「とりあえず、君達をノースディアンに送るのが先決だ。それ以降の事は、また後でだな。」

「皆さんをまず無事に送り届けなければなりませんからね、道中革命軍に襲われる可能性も少なくはありませんから。」

 外園とウォルフはディンの決定に不服はない様で、話の流れを合わせる。

リリエルとセレンも話の流れや秘匿事項自体は理解している為、必要以上の事は言わない。

 エドモンド達はそれを疑問に思う事もなく、純粋にディン達はそういった役割なのだろうと信じる。

「革命軍の奴らさえ居なきゃ、こんなことにならなかったのによ……。」

「そういえば。そもそもなんで、革命なんて起きたのかな?俺達はこの国の事情に疎いから何も言えないんだけど、エドは知っているかい?」

「なんか、この国の低迷?を何とかしようとしたけど、結局圧制者になった?奴がいるってオヤジが言ってた。」

「ふむふむ。外園さん、この国の国力は低迷してたとかって情報はある?」

「そうですね……。私が旅をしていた頃、と言っても100年前程なので、情報としては安定していたとしか。ジパングに移り住んでからは、あまり外国の情報というのも入っては来ないものでして。しかし、いつだったか緩やかに衰退し始めているという情報があったような気もしますね。」

 外園の話に、ディンは成程とう頷く。

エドモンドの話が正しければ、国力が低迷してきた所に革命家が現れ、国を勝ち取ったまではよかった。

 が、結果として圧制者となり、それに不満を持った者たちによってレジスタンスが結成された。

といった流れが妥当だろうと考えられる。

 しかし、エクイティから麻薬が流れている本当の理由や、ドラグニートから何故銃が流れているのかという話も出てくる。

 国土的には大きい方だが、南は熱帯林のであまり人が住むのには適さないであろうサウスディアン。

その国土を奪った所で、何かメリットがあるのだろうか?という疑問だ。

「まあ今考えても仕方がないか、移動しよう。」

「ん?考えるって、何をだ?」

「色んな国を回るからね、情報は多い方がいいし整理しなきゃならないんだよ。今はそれより、エド達を送り届けようって事さ。」

「ほーん、大変なんだな、ディン達は。」

 まだ少し暗い顔をしているが、移動には賛成と言った風なエドモンド達。

一行は壊れかけた家を出ると、北へ向けて歩き始めた。

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