海女さんへの第一歩

なんか書かないといけないなー、書かないといけないなー、と稲川淳二みたいに繰り返しながら、なんか筆が進まないんだよなー。


いや、なんか筆進まない、っていうかもう筆が進まない理由はわかりきってる。



生きててそんな毎日毎日書きたいことある?ていうさ。そんな波乱万丈な人生歩んでないんだよなー。


そりゃオレがジャックバウアーなら1時間ごとにもう書きたい事山のごとく起こってるだろうけど、それはそれで知り合いどんどん死んでくから一長一短なわけで。



風呂入ってるじゃん。



……





え?風呂入るよね?わりぃなのび太。この車、毎日お風呂入る派の人しか乗れねーんだ。



書くことなさ過ぎてちょっと無理しすぎた。



そうそう。


お風呂入ってて時々思う。



あれ?オレついさっき風呂入って髪洗ってたよなー、て。


そう、昨日のお風呂からほぼノータイムで今のお風呂に来てる。意識が。


それくらい毎日同じようなご飯食べて、同じような仕事して、同じようなお風呂の入り方してる。



……





これじゃあいけねーなー!ああ、いけねーよ!


とお風呂で急に思いたつのである。こんなんじゃ生きてるって言えねーぜ。相棒、と。



髪なんてゆっくり洗ってる場合じゃない。あったかくて気持ちいいお風呂にゆっくり肩までつかってゴキゲンな鼻歌歌ってる場合じゃない。



オレが鼻歌プロを目指してるなら別だけどそうじゃないなら、鼻歌歌ってる場合じゃない。


てことでお風呂の湯舟で久しぶりに息止めタイム計測をする。



ん?息止めも鼻歌と同じじゃん、て?



いいや全然違う。プラスチックとプラスティックくらい違う。



息止めは第一歩。


いつかくる僕が海女さんになって、アワビをガツンガツンとる期待のホープになるための第一歩だ。


本気で行く。


システマのような呼吸をして血液、肺に酸素をこれでもかと注入し、いざ顔をつける。



……





まー、たぶん30秒くらい。普通にムリ。


アワビはおろかこんなんじゃたぶん海に潜れない。岩をカリカリしてアワビほじくれない。



ま、なんでもいいんだよなー、なんか一個新しいことするようにしていくかー!その方が楽しいしな。



ちなみに完全に創作である。お風呂で鼻歌も歌わねーし、何なら湯舟にお湯はらない派。…どうでもいいな。

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