無風

今日も今日とて無風。うーん何もないって素晴らしい。


おいしいご飯食べてお茶飲んでぼーっとする。素晴らしい。こうして今日も日が登り日が沈み、東済みという誤変換を起こす。



しかしながらこの無風具合。少々無風が過ぎる気もする。


今日受粉しためしべ0説も本格的に考慮した方がいいくらいの無風だった。桶屋が壊滅的打撃を受けるくらいの無風だった。痛風がまったく痛くないくらいの無風だった。



無風。


そうだ、そろそろ風を巻き起こさないといけない。


もうぐるんぐるん風を起こさないと。ずーっとおんなじ景色ってのも面白くない。



よーし、新風を巻き起こすぞー!とおもむろに立ち上がり、ラジオ体操の中からいくつかピックアップして、さあ、新風起こすぞー!で数歩歩くも、いや先に腹ごしらえじゃん。



とポテチをむさぼる。テレビつけて。



……





気が付けばこんな時間。テレビでは池の水を全部抜いちゃってる。これBGMがゲームのBGMでなんのゲームか気づけたときなんかちょっと嬉しいんだよなー。



いやー、たぶんほぼほぼすべての人間ってこんな感じで前にも後ろにも進まず、ぼーっとしてるのが好きなんだろうなー、と自らをガンガンに肯定しながらおもしろおかしくテレビを見続ける。


新風起こすのはまだまだ先になりそうだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る